幼児教育を語るひろば

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はなむけの言葉

卒業式のシーズンです。幼稚園児から大学生まで、卒業する子どもたちは、それぞれの思い出を胸に学園を巣立って行きます。

卒業式での「はなむけの言葉」は、校長としても晴れ舞台です。その時の子どもたちに、どう訴えたら心に留めてもらえるか? けっこう考えさせられます。

ある年の卒業式で、私は子どもたちに「天秤」の話をしました。要点だけ紹介します。

(前略)秤には、色々な秤があります。天秤秤のように一方の皿の上に置かれた物の重さが、他方の皿の上に載せられる分銅の重さと同じになると、つり合うものもあります。大変精密なので、理科室にある天秤でも100分の1グラムくらいまで量れます。

(中略)ところで私たちも、心の中に秤を持っているのです。それに自分と物事、あるいは他の人の心を秤に載せて、調和を失わないように、うまくバランスを取りながら量っています。

たとえば皆さんが自動車を運転したいと言っても、まだ歳が若いので免許が取れません。また、買うお金も無いでしょう。心や体の働きも未熟ですから、事故を起こしたり他人に迷惑をかけたりするかも知れません。
きっと皆さんの心の秤には、自動車につり合うために「ダメ、もっと大きくなってから。」という分銅が載っているはずです。

皆さんの心の秤に、「友だちの悲しみ」が載ったら、一方の皿には「可哀そうだ、どうして慰めてあげようか?」という、優しい分銅が載るでしょう。

また「世界の人に役立とう!」という大きな仕事が載ったら、「志を遂げるまで頑張るぞ!」という、それに耐える強い意志が載るでしょう。

羽毛のようにデリケートな人の心も量ると共に、地球を載せてもちゃんと目盛りを示してくれる、心の秤を持ちましょう。(後略)

こんな「はなむけの言葉」を贈ったことを、いま懐かしく思い出しています。



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