幼児教育を語るひろば

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言痛し(こちたし)

あなたの言葉が、子どもの心を傷つけていませんか?

朝日新聞の「天声人語」欄に、「言痛し」という聞き慣れない言葉が紹介されて
いました。万葉人が使った言葉で、言葉の暴力を意味します。
言葉の暴力.は、当時からあったようです。

「万葉人は、言葉に霊力が宿ると信じた。言葉が、心を刺すことも知っていたのだ
ろう。」 と、天声人語は書いています。


学校では体罰が問題になりますが、「言痛し」的な叱責が子どもたちの心を傷つけ
ている場合があります。学校だけではありません。 家庭でも、知らぬ間に言葉で
子どもを傷つけているのです。

ところで子どもの心は、どんな言葉で傷つくのでしょうか?
いくつか考えてみました。

1、自分の力では変えられないことで 
背の高さ・目や耳の良し悪し・髪の毛の色・声の良し悪し・手足の不自由・健康上
の問題・・・・等々。 
先天的なものは、自分でどうしようもありません。
それなのにこれらを指摘されるのは、子どもにとってとても辛いことです。

中には親切や励ましのつもりで、 「早くよくなるように!」とか「頑張ってみんなに
追いつこう!」などと言います。
実は、配慮に欠けた「言痛し」なのです。

2、個性が認められないことで 
心身の成長発達には個人差があることを、今までにも繰り返して書いてきました。
人間を評価するなら、誕生から死に至るまでの全人生を見て欲しいのです。

ところが大人は(特に親・先生は)、日常のこまかい行動についてあれこれ評価し
がちです。それも学校や塾の成績が中心で、他人と比べての批判です。子どもは
他人と比べられるのを、いちばん嫌います。(例えきょうだいと比べた場合でも)

「みんな違って みんないい」ことを、忘れないで下さい

3、努力を認められないことで 
幼稚園・保育園児でも、「大きくなったら〇〇になりたい!」 という希望を持って
います。 もちろん高校生や大学生のように、未来志向が確立しているわけでは
ありません。でも自分の人生を自分で切り開こうとする力の芽生えであることは、
間違い無いのです。

幼児期の希望は、単なる夢です。子どもは夢の実現に向って、子どもなりに色々
チャレンジします。それも、殆どは長続きしませんが・・・・

だからと言って 「無駄だからやめなさい!」とか「つまらないからやめなさい!」
などと、夢を壊すようなことは言わないで下さい。
そんなことを言うと子どもの心を傷つけるだけでなく、夢まで消してしまいます。

4、友だちのことで 
「うちの子は、あの子と遊ぶようになってから悪くなった。」 と言う声を、よく聞き
ます。子どもにとっては、仲の良い友だちです。
どうして、仲が良いのでしょうか?

子どもに聞くと「友だち思いで親切だから」・「気心が合うから」・「趣味や興味が
同じだから」・・・ 等々、答えます。

仲が良い理由を理解せずに、ただ友だちから遠ざけようとしても無理です。
友だちのことを批判されるのは、子どもにとって納得できないことなのです。

友だち関係というのは、一方通行では成立しません。友だちのことを悪く言われ
るのは、自分のことを悪く言われているのと同じです。
それに 友だちは、最高の財産ですから・・・・

まとめとして
「ほめ上手が叱り上手」と、書いたことがあります。
言葉は暴力を伴わないので、つい繰り返し注意しがちです。

善意で注意しているつもりでも、朝から晩まで聞かせられる身になれば たまった
ものではありません。
せっかくの忠言も、子どもにすれば単なる文句に過ぎません。

ほめるということは、認めるということです。
認めれば、「言痛し」も死語になります。


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