幼児教育を語るひろば

幼児教育を語るひろば

父性愛

子育てで母性愛に勝るものは無いのですが、それに父性愛が加わったら
鬼に金棒です。素敵な子どもが育つこと、請合います。

日本のお父さんは忙し過ぎる、とよく言います。
そうではなくて、仕事にかまけて育児から逃げているのではないでしょうか?

だからと言ってお父さんたちに、父性愛が欠けているわけではありません。
子どもが可愛いという気持ちは、万葉の時代からちゃんとあるのです。

山上憶良が歌った、有名な「宴を罷る歌」です。

  憶良らは 今は罷らむ 子泣くらむ
    そを負う母も 吾を待つらむそ


さらに、こんな歌も詠んでいます。

  瓜食めば 子ども思ほゆ           反歌    
  栗食めば まして偲はゆ           銀も金も玉も 何せむに    
  何処より 来りしものぞ             優れる宝 子に及かめやも                 
  眼交いに もとな懸りて           
  安眠し 寝さぬ
                     
                        (巻五 802~803)                        
  

現代の詩人も、負けていません。こんな詩を、詠んでいます。

     私のかわゆい白頭巾
 白い毛糸の頭巾をかぶった 私の小さな娘は
 今朝もまた赤い朝日を顔に浴び
 初霜にちじれた大根畑のみどりを越えて
 十一月の地平をかざる 箱根 丹沢 秩父連峯
 それより遠い それより高い富士山の
 雪に光って卓然たるを見にゆきます 
 私の腕は彼女をつつむ藤色のジャケットの下で
 小さな心臓のおどっているのを感じます
 
 私の眼は
 空間のしずくよりも清らかな彼女の瞳が
 ものみな錯落たる初冬の平野のはて
 あのれいろうとして崇高いものに
 誠実に打たれているのを見てとります
 朝の西風のつよい野中で
 まるく縮まって幼い感動を経験している
 ちいさな肉体 神秘な魂
 その父親の腕に抱かれて 声をも立てぬ一つの精神
 私のかわゆい白頭巾よ!
 武蔵野うまれ われらの愛児
 西も東も見さかいつかぬこの小娘を
 私は正しく育てて 人生におくる!
        
         (尾崎喜八 1892年生まれ)

長い詩ですが、全文を紹介してみました。
「父性愛」を、より感じ取ることが出来るのではないでしょうか?


コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://freesia7.blog10.fc2.com/tb.php/842-afedf477