幼児教育を語るひろば

幼児教育を語るひろば

自己顕示欲

今回の元厚労省事務次官夫妻殺害事件の犯人も、専門家は 「自己顕示欲
大変強い」と言います。 自己顕示は、自己主張に通じます。誰もが持っている
感情です。

どうしてそれが、犯罪と結びついてしまうのでしょうか? 専門家は、「極端な自己
顕示欲は、人格障害である。」とも言います。そうだとすると、起こるべくして起きた
事件と言えます。

幼児期には、こんなウソをよく言います。「ぼくの家はお金持ちだよ」・「私の家には
お人形さんが一杯あるわ」・「家には自動車が2台あるよ」・「今度外国へ行くんだ」
・・・・ 等々。

普通の人間関係の(友だち関係の)中で育っていれば、こんなウソは聞き流されて
やがて忘れ去られて行きます。 ウソをついた当人もそんな人間関係なら、すぐに
ウソをつく必要が無いことに気づくようになります。 ところが人間関係が乏しいと、
ウソの芽はどんどん膨らんで、やがて非行への道をたどるようになります。

反抗心も、自己顕示欲とつながっています。反抗心は、自立への戦いです。自立す
るためには、むしろ必要な行為です。ですから反抗的な言動を、大人がただ批判す
るだけでは、子どもの発達はゆがめられてしまう危険が生じます。

では子どもの反抗に、どう対応したらよいのでしょうか? 小中学生になると、反抗
への対応は難しくなります。 注意すれば 「自分ばかり注意する!」、放っておけ
ば「何も注意してくれない!」と、不満をもらします。そしてさらに、反抗するようにな
ります。

子どもの反抗をよく見守っていると、瞬間落ち着く間があります。そんな時に1対1で
話し合うと、決して反抗的ではなく よく分かってくれます。

反抗していても子どもたちの心の中には 「誰かに分かってもらいたい」という気持ち
があるのです。これを汲み取ってあげるのが、大人の役割りです。

「誰も分かってくれない」という気持ちのまま大人になると、犯罪という形で自己主張
するようになるのです。

最近の、凶悪事件を引き起こした犯人たちの言葉です。 「イライラしていた」・「カッと
なった」・「孤独だ」・「無視された」・「誰も受け入れてくれない」・「認めてもらえない」
・・・・ 等々。

被害者意識 あるいは劣等感のようなものを感じます。これらの感情は、逆に虚勢や
自己顕示欲を煽ったりするようです。それでは、社会生活を営むことは出来ません。
社会からも疎外されてしまいます。

だからと言って、彼らは世間からいじめられているわけではありません。それ以前の、
人間関係の問題なのです。彼らを取り巻く人間関係の中で、権威・権力に振り回され
ながら成長してきたのだと思います。

普通なら、自己顕示欲をコントロールする自制心が働きます。然し自制心は、元から
あるものではありません。家庭・学校・社会の、教育力によって培われるものです。
過保護も放任も子どもは自分の思い通りになるので、自制心は育ちません。

きまりはいくら作っても、守らなければ何の価値もありません。きまりを守るように躾け
るのは、幼児期です。 ちょっとした努力で子どもがきまりを守った時は、見逃さずに
それを認め褒めてあげましょう! その積み重ねが、自制心も育てます。

自己顕示欲の強い犯罪者の裏には、意外と弱い臆病な心があります。 本当は 
「助けて欲しい」、という気持ちが強いのです。

ただ勇気が無いのと自己顕示欲の板ばさみで、気持ちが不安定になっているので
す。そして 「自分は悪くない」・「世の中が悪い・〇〇が悪い」などと、責任転嫁して
います。

今回の事件を起こした男もすでに46歳と言いますから、彼の自制心を育てなおす
には、あと46年かかります。そのくらいに自制心は、生まれた時から育っているの
です。

誰でも色々な悩み・問題を抱えながら、生活しています。だからと言って、自暴自棄に
振る舞ってよいわけではありません。

子どもたちに人生を教え 生き方を教えるには、大人自身も自分の人生をかけるくらい
の気持ちで、総てをさらけ出し 真剣に取り組まなければ、教えることは出来ません。




コメント

自己顕示欲を読んで

犯罪が起こると犯人についていつも報道されることは、子供のとき養育環境や、成長段階での親子関係が問題にされます。そして犯罪者がほとんどと言っていいほど、親子関係が希薄で、孤独な人が多いことです。その人のことを受け止めてあげる友人や家族や職場の関係者がいないか、とても少ないことが気になります。人間は皆で支えあって生きることが必要であると思います。人と人のネットワーク構築が出来やすい社会環境を作り、だれでも悩みを身近な人に相談できるような社会になればいいなあと思っています。言うのは簡単ですが実現は難しいですね。

  • 2008/11/28(金) 13:33:32 |
  • URL |
  • トミー #-
  • [ 編集 ]

トミーさんへ

困った時・悩んだ時は 身近な人に素直に助けを求めることです また身近な人たちは そういう環境を整えてあげることです
と言っても難しいですね 要は初心に返って(幼児期に戻って) 素直に(謙虚に)なることです 

  • 2008/11/28(金) 15:33:54 |
  • URL |
  • 元園長 #-
  • [ 編集 ]

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://freesia7.blog10.fc2.com/tb.php/773-330e6bb2