幼児教育を語るひろば

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「蘭亭序」 鑑賞

教え子のKに誘われて、江戸東京博物館で「書の名宝展」を鑑賞してきました。中国の北京故宮博物院に保存されている書65点が、初めて日本で公開されたそうです。

教え子のKは、最近まで高校で社会科を? 教えていました。 生徒たちにも故宮のことは教えていたでしょうし、彼女自身も関心を持っていたはずです。これはよいガイド付きで鑑賞が出来ると、私も喜んで出かけました。

実は名宝と言っても中国人の書ですから、そんなに人気は無いだろうと思っていました。ところが大違い、会場は人・人・人で埋まっていました。(夏休み末だから学生かな?) と見渡したら、年配者が多いので余計にビックリです。

この展覧会の呼び物は、何と言っても「王義之(おうぎし)」の「蘭亭序(らんていじょ)」です。「書聖」と言われた王義之は353年(永和9年)に名勝蘭亭で、地元の名士たちを招いて「曲水の宴」という詩会を催しました。この時の詩会の作品を集めた詩集の序文が、「蘭亭序」です。

その「蘭亭序」を拝見するため さらに場内で行列をつくり、30分ほど待たされました。教え子のKは「まるでパンダが来た時のようですね」と、苦笑していました。そして、「蘭亭序はコピーなんです」と言います。いぶかる私に、次のように説明してくれ
ました。

王義之が亡くなってから300年後、唐の皇帝太宗は彼の作品をこよなく愛して収集
しました。 中でも「蘭亭序」がお気に入りで、没後は自分のお墓「聖稜」へ一緒に
埋葬してしまったと言うのです。

だからここにある「蘭亭序」は、太宗が当時の一流の書家たちに模写させた内の一つ
だと言うわけです。中でも最も出来のよい そして保存がよい「八柱第三本(はっちゅうだいさんぼん)」が有名で、今回正面に展示されていると言います。
これには私もビックリ! 

日本なら国宝級の作品なんでしょうが、 間違った文字を無造作に修正しています。
書かれた文字の上から書き直したり・墨で黒く塗りつぶしたり・行間に添え書きした
り・・・ 王義之が酒の酔いに任せて書いたそうですが、その様子がよく窺えます。

それに歴代の皇帝の印が、あちこちに ベタベタ押されているのも興味を惹きます。
太宗が褒めたのですから、褒めないわけにもいかないのでしょう?

「八柱第三本」の前では、どうしても行列の歩みが止まります。すると警備員さんが
「止まらないで歩きながら見てください!」と、声を嗄らします。 留まらないで書を
鑑賞しろという、奇妙な風景になりました。

65作品の内、55作品は明・清時代のものでした。Kによると「清時代のものは満州
民族の文化が混じって、書の気風が変わった。」と言います。書の傾向から、異文化
交流の損得を学びました。

楽しい そして充実したひと時を与えてくれた Kに感謝です!


 

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