幼児教育を語るひろば

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今どきの子どもたち

50代の教え子たちのクラス会でいつも感じるのは、彼らが小学生時代のことを、とても懐かしがって楽しそうに話すことです。人生で、最も幸せで充実した時間が、少年
少女時代だったというのです。

さて、今どきの子どもたちは、少年少女時代を楽しんでいるのでしょうか? 充実した時間を過ごしているのでしょうか? どうも今どきの子どもたちは、少年少女時代を、誰かに奪われているような気がしてなりません。

特に都会の子どもたちに、その傾向が見られます。子どもたちが、少年少女時代を
楽しめないわけは何でしょうか?

第1は、自然環境の減少(破壊)でしょう。トンボを追いかけたり、レンゲソウを摘んで首飾りを作ったり、自然と触れ合う場がとても少なくなりました。

第2は、遊びを通して学ぶ機会や場が無くなりました。ひと昔前までは、子どもたちの姿が、外でいっぱい見られました。良いことも悪いことも、生活の知恵を、遊び仲間から教わりました。人間関係も学びました。

第3は、偏差値教育の復活でしょうか? 少子化になったら、なお受験競争が激しくなりました。少しでも良い学校へ入るため、進学塾も大繁盛です。子どもたちから、勉強を楽しむ雰囲気を、奪ってしまいました。

第4・第5と、まだまだ理由はあると思います。

ある雑誌を見ていたら、「あなたの育児は間違っていませんか?」というタイトルが
目に入りました。親ならドキッとします。

読んでみると、「才能は誰にでもある。子どもの才能を、早く見出して伸ばそうという
気持ちは分かるが、最近は才能に関係なく有名校に入れようとしたり、芸事のための早期教育に血眼になったりする親がいる。子どもは3歳くらいになると、大人の真似をするようになる。親はそれをわが子の才能と見間違える。見せかけの才能に騙されないように!」 
というようなことが書かれていました。

今どきの子どもの状況というより、今どきの親への警告ですね。

実は、子どもの才能というのは、現われる時期があるのです。ですから、あせって
才能を見つけようとしなくてもよいのです。

6歳くらいになると、子どもは集団生活が出来るようになり、組織立った学習も出来るようになります。ちょうど小学校へ入る頃です。

才能が現われ始めるのもこの時期です。(ただ、才能が早く現われる子と、遅く現われる子がいます。どちらがよいというものではありません。幼稚園や保育園時代に
現われる子もいれば、中学生になってから現われる子もいます。そのくらいの差があるのです。)

学校教育は、子どもの発達を促します。すると、子どもたちは様々な事象に興味・関心を示すようになり、色々と要求を出してくるようになります。この時が、才能を発見するチャンスになるのです。

少年少女時代の「幸福感」無しで、健全な人間が育つ可能性はありません。最近の少年犯罪が、それを証明しています。

今どきの子どもたちから、「幸福感」を奪っている理由の中には、大人の問題もあるのです。それを大人たちは、時代の流れ・社会の変化と言って片付け勝ちです。

今騒がれている年金記録問題も、牛ミンチの偽装問題も、子どもたちは見ています。大人社会の不正・腐敗から、社会蔑視や大人不信の気持ちが育ったら、取り返しがつきません。

「子どもの言うことやすることを、いちいち気にしてはいけない。子どもとは、それ自体異質の文化を持つ存在なのだから。」

以前、こんなことを書いた覚えがあります。異質の文化というより、未熟の文化という方が分かりやすいと思います。つまり、大人の常識は通用しない世界なのです。

誕生後の人間の成長は、大変ゆっくりしています。しばらくは親の庇護がないと、生きて行けません。

昔から「三尺の童子を拝す」、「七歳までは神の子」と言って、神様扱いして大事に
育てました。

脳の発達だけ見ても、大人の脳の重さの90%になるのが、8~9歳です。100%に達するのは、男子で20歳、女子はそれより少し早いとのことです。

子どもたちは、こんなにゆっくり成長しています。大人になるまでは、楽しい「幸福感」に満ちた生活を過せるよう応援したいものです。

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