幼児教育を語るひろば

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砂場に埋もれた宝物

13年前に卒園したN子から、ハガキが届きました。この4月にT大学の薬学部に入学して、元気で楽しく通学しているとのことです。そして、園長先生から、「砂場には宝物が埋まっているよ。」と言われ、砂場の砂を一生懸命掘ったことを、懐かしく思い出していると、書かれていました。

N子のハガキを読みながら、私も当時のことを、懐かしく思い出しました・

私が勤務したS幼稚園では、ちょうどその頃、砂場を改修して大きくしました。砂場の中には、大きなケヤキの木が2本も立っていて、広さは保育室よりやや大きめでした。自慢の砂場でした。

用務主事さんが、まめに掃除をしてくれたので、砂場は何時も清潔でした。そして、時々砂場を掘り起こして陽に当て、日光消毒してくれました。

そんなわけで、当時幼稚園の砂場は、とても賑わっていました。登園すると、子どもたちはすぐに砂場へ行って、山を造ってトンネルを貫通させたり、川を造って水を流したり、砂のお団子を作ったりと、活動内容も多様でした。

子どもたちが、あまり砂遊びばかりに熱中しているので、遊びが偏っているのでは? 友だち関係も固定してしまうのでは? と心配するお母さんの声が、聞かれるように
なりました。

確かに遠くから見ていると、動きは少ないし、同じことの繰り返しのようで、遊びが
広がらないように思えます。でも、これは大人の心配癖に過ぎません。

私はお母さん方に、「もっと砂場の近くで、子どもの様子を見てご覧なさい。」と勧めました。「出来れば、一緒に砂遊びをしてみましょう!」とも誘いました。そして子どもたちが、砂遊びの何に興味・関心を持っているのか? 砂遊びを工夫したり、何に喜びを感じ取ったりしているのか? じっくり観察してもらいました。

夢中になって砂山を造ったり、水を流して山を崩したりしている子どもたちに、「何が
面白いの?」と聞いてみました。「合わせた両手の隙間から砂が落ちて、富士山のような山が出来るのが面白い。」 「水で湿らせるて山を造ると、トンネルが掘れる。」 「川を造って水を流すと、水がすぐに吸い込まれてしまう。」 「何回も水を流すと、くねくね曲がった川が出来る。」 等々。

次から次と色々な発見があって、子どもたちの興味関心は尽きることがありません。
砂の団子作りも同様です。それに砂遊びは、何回やっても結果が少しずつ違います。だから飽きることがありません。

子どもたちは、砂が自分の働きかけに応じて変形することに、興味を持つと共に、
砂の性質や、自然界の決まりのようなものに、気づくことが出来ます。

こんな時、子どもたちを他の遊びに誘うと、せっかくの子どもの思考は中断してしまいます。「面白い!・不思議だ!」と思う環境に、納得するまで関わるようにさせるのが、子どもの知的発達を促すコツです。砂場は、それにとても相応しい環境と言えます。

子どもが夢中になって取り組んでいる遊び(作業)を、大人はもっと肩の力を抜いて、見守る姿勢が大切だと、私は常々感じています。N子のハガキから、だいぶ脱線してしまいましたが・・・

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