幼児教育を語るひろば

幼児教育を語るひろば

子どものウソ

子どもにウソをついたわけを聞くと 「怒られるから」 「認められたいから(見栄を張ることも含めて)」 という2つの答えが殆んどです

怒られたくないからというのは 家庭・学校・地域社会での対人関係で 常に見られます 特に完全欲の強い父親・母親の 失敗を許さない家庭環境下に多いようです (奈良の放火殺人事件の家庭もそうだったのでしょう)

こういう親は 子どもを完全に育てなければいけないと思っていますから 勉強は勿論 日常生活のすべてについて干渉します これは 見方を変えれば過保護です ですから 子どもはどうしても依頼心が強くなってしまいます 親の言いなりになり勝ちです そうなると 子どもには親の干渉をはね返す力もありません そこで 自分を守るためにウソをつくのです

子どものウソは 行為として表われますから 親には分かります だからといって 追いつめると 劣等感を持たせたり 自信喪失を深めさせたりして 秘密主義にさせる場合があります (内的適応障害と呼ばれる症状)

自信喪失は 子どもの不安感・被圧迫感を助長し すべてに拒否状態を示すようになります 親子が共に拒否状態に陥ると お互いに不満が溜まり 今度は攻撃的になります 自傷行動や破壊行動に変わる心配もあります また 外に出て非行に走る場合もあります

もう一方の 「認められたい」ためのウソは 関心を集めて皆の気持ちをひき付けたいという 願望があります 人間関係に問題がある場合が多いようです 家族間でもよくありますが 特に交友関係でよく見られます

孤立している・友だちがつくれない・いじめがある そんな環境の中にいる時 子どもはウソをつくと言われます 自信欠乏の裏返しの行動とも言われます

この手のウソは 高じると白昼夢的・幻想的なものとなって 神経症にまで発展する恐れがあります 単に子どもの見栄と放置するのは危険です 子どもは助けを求めているのです

子どものウソを 2つに分けて述べてきましたが 実は 根は同じ場合が多いのです しかもその根は 乳幼児期の親子関係に根ざしているのが殆んどです このことについては次の機会に触れるとして きょうも1冊の本を紹介することにします

小説「ジャン・クリストフ」 (ロマン・ローラン作)の中で 主人公のジャン・クリストフが 幼い時に自分が作った歌を おじのゴットフリートに聴かせたところ 下手と酷評される場面があります その時 ゴットフリートは クリストフにこう言っています

お前は書くために書いたんだ 偉い音楽家になりたくて 人にほめられたくて書いたんだ お前は高慢だった お前は嘘つきだった それで罰を受けた・・・そこだ 音楽では 高慢になって嘘をつけば きっと罰があたる 音楽は謙虚で誠実でなくてはならない そうでなかったら 音楽というのは何だ? 神様に対する不信だ 神様をけがすことだ 正直な真実なことを語るために われわれに美しい歌を下さった神様をね
(豊島与志雄訳)
 

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://freesia7.blog10.fc2.com/tb.php/346-9171965f