幼児教育を語るひろば

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教育基本法と児童の権利に関する条約

きょうはちょっと違った視点から 「教育基本法」の問題を考えてみます

日本の教育の歴史を遡ってみると 中国の儒教の影響を強く受けていることが分かります 特に 孔子が説いた「修身」の教えは 日本教育のバックボーンとなっています

ところで 孔子の言う「修身」とは 仁・義(人の道)・礼・智・勇・信(まこと)・忠孝・悌(目上に従う)の徳目を しっかり身につけることです

確かに孔子の説く徳目の一つ一つは どれも正しいことです ただ 現代人の孔子評は 自然崇拝の考えが強く その人生観は 消極的・宿命論的だと言います 
ですから今日では 古典的な教育論 あるいは宗教論として扱われています

でも幼い頃に 孔子の教えを叩き込まれた人や(昔はただ暗記させられただけですが) 保守的な考えを持っている人たちは 孔子の徳目教育に 懐かしさや憧れを
抱いている人も多いのです

怖いのは 徳目の一部を取り上げて悪用することです 特に国家権力で 国民を一つの方向へ引っ張って行こうと企んだ時に 徳目が一人歩きします 過去の大戦でも 日本は神国だといって 戦争をとして美化したり 天皇を神格化して 忠孝のためにと人命を軽視したり・・・ つい最近の出来事です 今回の 教育基本法改正の動きが 旧体制への 懐かしさや憧れによるものでなければ よいのですが・・・

1989年(平成元年)第44回国連総会において 「児童の権利に関する条約」が採択されました そして翌1990年9月2日より発効しました 日本は1994年4月22日にこの条約を批准して 158番目の締結国となりました

当時の文部省通知の写しが 今私の手元にあります そこに こんなことが述べられています

「本条約は 基本的人権の尊重を掲げる日本国憲法・教育基本法 並びに我が国が締約国となっている 「経済的・社会的及び文化的権利に関する国際規約」 及び
「市民的及び政治的権利に関する国際規約」等と軌を一にするものであります」


「学校においては 本条約の趣旨を踏まえ 日本国憲法及び教育基本法の精神に
のっとり 教育活動全体を通じて基本的人権尊重の精神の徹底を一層図っていくことが大切であること」


要は 現行の日本国憲法・教育基本法と 「児童の権利に関する条約」は いささかの矛盾も 不釣合いもないと言うことです

「児童の権利に関する条約」は 3部54条から成っています 詳細を紹介する余裕はありませんが 第29条「教育の目的」には 次のようなことが書かれています

「児童の父母 児童の文化的同一性 言語及び価値観 児童の居住国及び出身国の国民的価値観 並びに自己の文明と異なる文明に対する尊重を育成すること(c)」

「自然環境の尊重を育成すること(e)」

すでにこの条約を批准している日本です 教育基本法の改正を心配する必要など 
毛頭ありません 
  

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