幼児教育を語るひろば

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幼稚園・保育園に対する期待

「バレンタインデー」で賑わうチョコレート売り場の様子が テレビのニュースで放映されていました 季節の風物詩として すっかり定着したようです
今日は 元幼稚園長としての提案です

[親のあせり]
人間は 他の動物と違って 全く未成熟・無能力のまま生まれます ですから 親の保護無しでは生きられません

でも人間は 新しい環境には勿論 多様な環境にも適応する力が 大変優れているのです そのため生後1年も経つと 人間特有の機能が 色々と現れてきます 例えば 「立って2本の足で歩く」 「言葉を覚えて話すようになる」 「周囲に注意したり自分の意志を伝えたり出来る」 等々です

生まれた時は未成熟・無能力でも 環境に適応しながら どんどん学習して成長するのが人間です だから心配は無いのですが 最近の社会状況は 昔と比べて随分変わりました 進歩・発展したと言った方が よいかも知れません

人間は共通の文化を持って 社会を形成しています その社会に仲間入りするには 生まれた我が子に 言語・知識・技能・行動様式・価値等の 人間の文化を学習させなければなりません それには 親の働きかけが必要になってきます ところが 「わが子は 今の世の中に適応出来るだろうか?」 という心配が増えてきています 
「こんなに発達した文化を とても我が子に教える自信が無い」 というわけです

その親のあせりが 幼児期からの塾通いや 早教育用の教材購入などに つながっています

[家庭における教育力の低下]
親の子どもへの働きかけが 十分出来ないわけは 他にもあります ひと言で言えば 家庭の教育力の低下によるのですが 次のような現状が見られます

*共働きのため 昼間は両親が不在
*核家族化のため 家庭の教育機能が低下
*社会・文化の発達と 家庭環境のずれ
*教育費高騰等の経済的理由により 子育てを放棄

幼児期は 中枢神経機能も急速に発達して 複雑な学習を可能にする準備が 出来上がる頃です そして 無限に学習し続ける力を持っているのです
ですから この時期に子どもたちを放置しておくと 人間としての文化を 何も獲得しないで 年令だけ取ることになります 思春期の子どもたちの犯罪を 分析してみると 幼児期の 文化の学習量と関係があります 学校嫌い・暴力・非行等の芽生えとならないように 気をつけなければなりません

[幼稚園・保育園に期待する]
子育てに関わる親のあせりや 家庭における教育力の低下に対応するには 幼稚園・保育園の力に頼るほか無いと思います 特に問題を抱えている子どもに対応するには 幼・保の先生方の力を借りるのが最善です

なぜなら 幼・保の先生と子どもの教育作用は 極めて大きいものがあります つまり 子どもの人格形成に 大きな影響力を持っているのです 実際 幼・保の子どもたちを見ていると 立ち居振る舞いは勿論 ものの考え方まで 先生に似てきます 逆に 子どもたちのものの考え方・感じ方は 先生方にもよく分かります 幼児理解などと 難しく考える必要もありません  家庭の教育力が低下しているのですから 幼稚園・保育園の教育力に 益々期待が高まります

今は 幼稚園も保育園も 少子化対策に追われたり 子育て支援事業を実施したり なかなか多忙です そこで 私は元幼稚園長として あえて いくつか提案してみます 参考になれば幸いです

(1)子どもの能力・適性に応じた保育
  ・個に応じた自己実現的目標に重点を置く 
  ・時間割等の柔軟な扱い (個の状況により 時間を延長・短縮)
(2)保育の画一化を無くす
  ・個に応じた保育内容
  ・オープンスペースの活用
  ・弾力的なグループ編成
  ・無学年制の工夫(能力別・異年令集団の編成等)
(3)ティームティーチングの採用(複数での指導)
  ・保育内容・実践の共通理解
  ・保育体制の合理化・一体化
(4)脱幼稚園・保育園
  ・地域の教育力の活用
  ・保育のネットワーク化

 以上です

コメント

わが身を振り返ってみると、情報がたくさんある分、どれが本当に必要なのかを見極められず、自分の子育てが間違っているのではないかと思ってしまうことがあります。知らず知らずのうちに子育ての方針が揺れ動いてしまうことが多いのだと思います。教師としてならば強く信念にできることも、家庭ではできないことがたくさんありますから、それだけ「親」は難しいです。保育園、幼稚園などの先生が第三者的に言ってくれることで安心したり、考えさせられたりすることって多いですよね。

  • 2006/02/16(木) 23:13:42 |
  • URL |
  • 東京娘 #-
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東京娘さんへ

親の愛情は本能的なものですから 手抜きが無い限り 子育ての失敗は まずありません 自信を持って下さい 保育園・幼稚園の先生はじめ 第三者の助言は あくまでも参考意見です
我が子は世界にただ一人 個性を持った存在です 個に合った指導が出来るのは 誰よりも親です 教師としては出来ないことも 親なら出来るのです もう一度繰り返しますが 自信を持って 自然体で子育てにあたりましょう それが一番間違いがありません 

  • 2006/02/17(金) 10:54:27 |
  • URL |
  • 元園長 #-
  • [ 編集 ]

子育ては「正解」や「誤り」ではない尊いものだと肝に銘じておきます。いつも笑顔で、ありのままの子どもを認める寛容な母でいられるといいのですが。ときどき「ひろば」で自分を振り返ることが今の私には必要です。

  • 2006/02/22(水) 21:59:45 |
  • URL |
  • 東京娘 #-
  • [ 編集 ]

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