幼児教育を語るひろば

幼児教育を語るひろば

社会性が育つ時

幼児期は、空想の世界から1歩踏み出す時期です。色々な能力が芽生えてきます。知識も増えてきます。事象の因果関係にも関心を持つようになります。

3歳くらいまでは、まだ夢を見ている時代です。様々なことを想像したり空想したりして、自分の夢を膨らませています。想像力・空想力を育てている時期です。おとぎ話の世界で生活している時代、と言ってもよいでしょう。

4歳過ぎると、「なぜ?」・「どうして?」という質問が多くなります。客観的・科学的に説明しないと、納得しない年齢になってきたのです。子供たちの思考が、論理的になってきた証です。

今まで素直に言うことを聞いていた子が、少し反抗的になり、理屈っぽくなってくるのもこの頃です。幼稚園の年長児は、ちょうどこんな時期に当たります。
夢から論理的な働きが、できるようになってきたのです。


いま 昔の「教育勅語」を暗唱させたり、「安保法制国会通過」や「安倍首相 云々」を呼称させたりしている森友学園 の幼稚園教育が話題になっています。

幼稚園児は知識を受け入れる能力が優れているので、まるで砂地に水を撒いたように、教えられたことをどんどん吸収します。子どもたちの知識欲は、大人が考える以上に貪欲です。あらゆるものに興味関心を抱いて、それを我が物にしようとしています。

そんな子供たちに、偏った思想や倫理観を植え付けてしまったら、望ましい社会性は育ちません。環境の中で子どもは育つのです。森友学園の教育で一番心配されるのは、子どもの社会性や創造性を妨げる教育環境になっていることです。

「学校教育法第22条」は、幼稚園の教育目的を次のように示しています。

健やかな成長のために、適当な環境を与えて、その心身の発達を助長することを目的とする。

さらに「幼稚園教育要領」総則の第1に、「幼稚園教育の基本」が、次のように示されています。

教師は幼児との信頼関係を築き、幼児と共によりよい教育環境を創造するように努める。

森友学園の関係者たちには、学校(園)の適当な環境・よりよい環境とは何か? 
それも、豊かな人間性・人格を育てる場としての教育環境はどうあるべきか?  
ぜひ考え直して欲しいと思います。


私が勤務した S 幼稚園では、卒園文集を作っています。そこに、親子の幼稚園時代の「思い出」が記されています。その中で、園長だった私について書かれたものに、共通しているのがいくつかあるので紹介します。

修了児 → ⚪︎ 毎朝門のところで待っていてくれて、ありがとう!
               ⚪︎ いつも遊んでくれてありがとう!
               ⚪︎ レスリングごっこ、すごく楽しかった。負けて悔しかったけど。       
 親  → ⚪︎ 毎日門の所で登園・降園を見守って声をかけて頂き、親子共々安心して
                楽しく通園できました。
            ⚪︎ 園長先生や職員の方々に暖かく接して頂き、ありがとうございました
            ⚪︎ 子供の個性を尊重してその特性を伸ばして頂き、感謝しています。


担任をはじめ園職員との触れ合いの中でも、共感し合える関係に感謝する言葉が多くありました。

S 幼稚園の自慢になりましたが、社会性(人と関わる力)は、豊かな人間関係によって育まれます。「教育勅語」の暗唱からは、育ちません。園児の社会性は、園の教育環境(雰囲気)の中で形成されて行くのです。



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