幼児教育を語るひろば

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学習指導要領改訂に思う (2)

幼稚園教育要領の改訂
幼稚園に勤務した経験がある私には、安易に容認しかねる内容を含んでいます。
一番気になるのは評価です。改訂案では、幼児一人ひとりの成長に基づいた「評価の実施」を初めて明記しています。これまでも、指導要録の記録としては位置付けられていましたが・・・

今回の改訂では、知識や技能、思考力・判断力などを、具体的に捉えて評価すると言うのです。そのために、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」として、10項目ほどあげて、指導時に考慮するように求めています。

10項目には、次のような項目があげられています。

⚪︎ 社会生活との関わり  ⚪︎ 思考力の芽生え  ⚪︎ 自然との関わり・生命の尊重
⚪︎ 数量や図形・標識や文字などへの関心・感覚  ⚪︎ 豊かな感性と表現
  (以下略)

前文では「 我が国と郷土を愛する 」ことに触れ、新たに 「 日常生活の中で、我が国や地域社会における様々な文化や伝統に親しむ 」 との記述が加わり、
そのための指導事項として 「 正月や節句など日本の伝統行事 」 などを列挙
しています。

幼稚園から 「 社会とのつながりの意識や国際理解の意識の芽生えなどが養われるようにする 」と、意気込んでいるのです。発達心理学の立場から言えば、欲張り過ぎではないでしょうか?

一方 評価については、「 他の幼児との比較や一定の基準に対する達成度についての評定によって捉えるものではない 」 と、評価の前提条件を示していますが、それならわざわざ 「評価の実施」 をうたう必要は無いと思いますが?

「 未来社会を支える日本人を、幼児のうちから育てたい! 」 という気持ちは
分かりますが、評価値で子どものお尻を叩くような幼児教育は、ぜひ避けたい
ものです。

ゆとり教育が否定されてから、勉強! 勉強! の声が、より高まってきたように思いますが?  思い過ぎでしょうか?

幼稚園時代から良い成績を取って、良い中学・高校に入って、良い大学に行って、良い会社に就職する。そんな雰囲気が社会全体を覆っているような気がします。

改訂指導要領案を見ていると、そんな雰囲気を反映しているよう気がしてなりません。

学校の指導が行きわたって、日本の子どもたちの成績が良くなる。日本の子どもたちは、諸外国の子どもたちと比べても優秀だ。・・・  だから学校の勉強は、絶対的に重要である! と、ならないでしょうか?


どろんこ遊びやマンガに夢中になる子は悪い子だ!  幼児は計り知れない多様な能力を持っているけど、それが認められない!  そんな心配もよぎります。

もし評価の低い子を 「 だめな子! 」 と 決めつけてしまうと、子どもも だんだん「 だめな子 」と思い込むようになります。

勉強は嫌いでも生活的な面での能力は、どんな子も持っているのです。



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