幼児教育を語るひろば

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学習指導要領改訂に思う (1)

ゆとり教育が悪者扱いされるようになって、すでに10年余が過ぎました。文科省は14日に学習指導要領(幼稚園の教育要領も)の改定案を公表しました。

国際化や情報化社会の発達への対応から、授業のあり方を見直して、学習の質も量も高めようというねらいがあります。幼稚園は18年度、小学校は20年度、中学校は21年度から実施の予定です。

06年度に教育基本法の改正がありましたが、その理念である「公共の精神」・「道徳心」の指導を重視した改訂です。今回は、幼・小・中すべての改定案で「前文」を設け、教育基本法が掲げる教育の目的と目標の実現を目指します。

いずれも「社会に開かれた教育課程」という新しい考え方が示されています。「社会に開かれた教育課程」とは、「よりよい社会を創るという理念を学校と社会が共有」することや、どのように学び、どのような資質・能力を身につけられるようにするのかを教育課程ではっきりさせて、社会と連携することなどと説明しています。

小5の社会科では、国家意識を持たせるために「竹島・北方領土・尖閣諸島が、我が国固有の領土であることに触れること。」と、明記されました。中学校の地理でも「尖閣については、領土問題は存在しないことも扱う」と、政府の統一見解に沿った内容です。

今回の改訂案の目玉に小学校の英語があります。歌やゲームなどの「外国語活動」の開始を、現行の小5から小3に早めます。「聞く・話す」を中心に年間35コマ(週1コマ)を当てます。小5からは、教科書を使う正式な教科「外国語科」として格上げされます。「読む・書く」を加えて授業時間が年間70コマに倍増されました。

情報活用力を重視し、小学校ではプログラミング教育が必修化されます。プログラミングはコンピューターのプログラムを作成することですから、授業形態も大きく変わります。指導者の負担も、益々過重になると推察できます。

今回の改訂案が示す学びの形を実践する上で重要視されるのが、「カリキュラム・マネージメント」です。総則にも「各学校の特色を生かしたカリキュラム・マネージメントを行うよう努める」と、明記されています。マネージメントですから、どう経営・管理するかが課題です。

改訂案では子どもたちの「資質・能力」を育てるため、知識注入式の授業では無く、議論や体験、継続的な調査などを通じた「主体的な学び」が、欠かせないと位置付けています。

このところ教育界では「 アクティブ・ラーニング ( A L ) 」という言葉が飛び交っていました。大学入試方式もこれによって変わると言われていました。カタカナの教育用語は、子どもたちや親には馴染みません。文科省は「主体的・対話的で深い学び」と、表現しました。カタカナ語を避けたのは賢明です。

改訂案は学びの「質」と「量」を重視していますが、学校現場が担いきれるかどうか?   検討してみたいと思います。



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