幼児教育を語るひろば

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知的好奇心を育てる

 リオ五輪と高校野球が始まりました。当分退屈も暑気当たりも
   しないで済みそうです。(外出を控えるので)



NHKラジオ第1で、夏休みに入ってから平日の午前中に、「夏休み子供科学電話相談」という番組を放送しています。(リオ五輪や高校野球中継のため21日まで中断)

子供たちの人気番組で(大人もフアンが多い)、幼児から中学生までが質問を寄せています。特に幼児から小学校低学年児は、知的好奇心が旺盛な時期ですから「なぜ?」・「どうして?」と、質問が殺到しています。

特に幼児の質問には、聴いている大人も思いつかないような 難問・奇問があります。 何しろ質問者は、想像や空想の世界にどっぷり浸かっている年頃なので、その道のプロである回答者の先生方も、苦心しながら丁寧に子供たちに答えています。


私も園長時代に、 4歳児の H 君から 「なまずはどうして地震を起こすの?」 と、質問されたことがあります。「どうしてなまずが地震を起こすということが分かったの?」 と尋ねたら、「おばあちゃんから聞いた」 ということでした。

「なまずは地震など起こさないよ」 と、答えれば簡単です。 でも H 君は、おばあちゃんの話からなまずと地震の関係を色々想像して、頭の中で試行錯誤しているはずです。それに、おばあちゃんとの絆も壊したくありません。 と、私は考えました。

無理に「なまず地震説」を否定するより、おばあちゃんの話を発展させて想像力や空想力を育てる方が、幼児の心の成長にとってはとても大事です。

そこで私は、昔の人も「地震が起きたら困る!」 と思っていたこと、だから「どうして地震が起きるのか?」 色々調べたこと、誰かが「池の主のなまずが起こすのでは?」 と考えたこと、などを話しました。

そして、 「なまずが地震を起こしたら面白いね。本当かどうか? 図書室で調べてみようか・・・」 と、 H 君を誘いました。

それから二人で図書室へ行き、地震の話が載っている本を探しました。「地球表層を形成するプレート移動で地震が起きる 」と書いた本は見つかりましたが、H 君には理解出来そうもありません。それで、この段階では「なまずの地震説」を否定しないで終わりました。

人間には発達段階があります。幼児期の思考回路は、想像や空想でネットワーク化されています。だからこそ、知的好奇心が芽生える時期でもあるのです。アニミズム的な世界観もその表れです。

幼児期における想像や空想に耽る時代は、「おとぎ話」の世界で生活しているようなものです。 幼児期におとぎ話の世界を知らないで育つ子供の心は、大人になっても空虚で何も満たされていません。

「おとぎ話」の世界、もちろん想像・空想の世界で、殆どが真実ではありません。
それではウソを教えることにならないか?  という問題が残ります。 
でも「おとぎ話」の狙いは、ストーリーではありません。そこに隠された人間性や道徳観が大事なので、幼児期には必要な体験なのです。

ですから幼児の「なぜ?」・「どうして?」には、面倒がらずに耳を貸して、想像・空想の世界に丁寧に付き合ってあげましょう!  それがおとぎ話の世界から1歩踏み出す大事なきっかけであり、知的好奇心を育てるコツなのです。



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