幼児教育を語るひろば

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幼年期 (5)

  [ 詩 2題 ]

 今、生まれしみどり児     
 めでたきものは
 今、世に来たりしみどり児
 大いなるものの創造の
 み手をはなれて遠からじ。
 父に似し母に似し兄に姉にとささめく前に、
 新しき生命に現れている
 神のみ業をみつめよう。
 みどり児のめでたさは、
 その絶対の独自さである。
 親やこの世の型の外にあふれている
 その輝く自由さである。
 絶対に自由な生命、
 独自なる生命、
 それが親々の生を通して
 この世にあらわれて来た光栄を思おう。
 親に人に私たちの見なれた型は、
 みどり児の新しい生命の外面に深く刻みつけられている。
 私たちはそれを見て、
 あまり喜んだり悲しんだりすることをやめよう。
 今、生まれしみどり児の
 内なる光はめでたいものである。
 絶対にめでたいものである。   
                 (羽仁もと子 ・ 昭和4年 . 1929年)

戦争の足音が忍び寄って来た時代に、このような詩が作られたことに
敬服します。



  ゆずり葉
 子供たちよ
 お前たちは何を欲しがらないでも
 すべてのものがお前たちにゆずられるのです。
 太陽の廻るかぎり
 ゆずられるものは絶えません。

 輝ける大都会も
 そっくりお前たちがゆずり受けるのです。
 読みきれないほどの書物も
 みんなお前たちの手に受け取るのです。
 幸福なる子供たちよ
 お前たちの手はまだ小さいけれどー。

 世のお父さん、お母さんたちは
 何一つ持ってゆかない。
 みんなお前たちにゆずってゆくために
 いのちあるもの、よいもの、美しいものを、
 一生懸命に造っています。
 今、お前たちは気が付かないけれど
 ひとりでにいのちは延びる。
 鳥のようにうたい、花のように笑っている間に
 気がついてきます。
                  (河井酔茗 ・ 昭和7年 . 1932年)

          [幼年期] ・ 終 



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