幼児教育を語るひろば

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児童虐待

全国の児童相談所が2013年度に対応した子どもの虐待は、88.931件に上るそうです。実数はもっと多いのではないでしょうか・・・  このうち虐待による子どもの死亡数は、69人にもなると言われます。


児童虐待では、小学校長時代に苦い経験があります。

父子家庭の児童 Sが、5年生の時に万引きや盗みを繰り返して警察に補導されました。2年生の頃から Sは、父親の財布から小銭を盗んだり、近所の店で万引きをするようになりました。

父親は酒乱の傾向があり、日常的にしつけと称して Sへ暴力を振るいました。実母は、 Sが1年生の時に家出したまま行方不明です。  Sにとっては、典型的な被虐待の家庭環境です。この辺りに、 Sの非行の原因があります。

そんなことがあって、 Sは H市の児童相談所へ一時保護されました。 私は一件落着と安心していましたが、2週間後に突然父親が Sを引き取りに来て、そのまま  N県の方へ転居してしまいました。以後、全く消息が分かりません。

その後 Sは、どんな暮らし方をしたのでしょうか?  Sを公的な機関へ預けて事足れりと、 彼に寄り添った対応を取らなかったことを今でも悔いています。


虐待の原因は、色々挙げられています。両親の不和・離婚・貧困・無職(非正規職業も含む)・親の孤立・親の不教養(不十分な教育)・・・ などが考えられます。

何よりも家庭での親子関係を見ると、親から子への一方通行か親子それぞれが孤立しているかです。子どもは常に親の支配下にあって、命令で動きます。子どもは、親に甘える方法も反抗する方法も知らずに育ちます。

その結果、親は子どもが(時には自分が)思い通りにならないと、暴力を振るうことになります。親も子も孤立し可哀想な状況にあることが、虐待の温床です。


前回も紹介しましたが、6月にユニセフが発表した子どもの暴力や虐待に関する報告では、暴力や虐待を経済的損失に換算しています。

暴力や虐待は日本でも増加傾向にありますが、東アジア・太平洋地域における虐待による損失は、国民総生産(GDP)の2%に当たる年間約2090億ドルにもなります。

(内訳)
 *虐待による死      5億ドル(米ドル)
 *性的虐待      399億ドル
 *ネグレクト     324億ドル
 *感情的虐待     659億ドル
 *個人的暴力を目撃    310億ドル

こういう見方をすれば、虐待は国家・社会の損失です。そうなら、虐待防止のために国はもっとお金を使うべきです。

市区町村に虐待を相談する窓口を増やしたり・児童相談所の職員を増員して虐待の芽を早期に摘んだり・虐待された子どもたちを保護する施設を増設したり・・・ そうすれば無駄なお金を年間2千億ドル余も使う必要が無くなります。


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