鉄は熱いうちに打て
深まる秋 (いずれも 2014, 10. 30 写す)
鉄は熱いうちに打て
落語でおなじみの「寿限無」の話を、年長さんたちに話したことがあります。親が子どものために長寿を願い、めでたい言葉で綴った長い名前を考える話です。
じゅげむじゅげむ ごこうのすりきれ かいじゃりすいぎょのすいぎょうまつ うんらいまつ ふうらいまつ くうねるところにすむところ やぶらこうじのぶらこうじ ぱいぽ ぱいぽ ぱいぽのしゅーりんがん しゅーりんがんのぐーりんだい ぐーりんだいの ぽんぽこぴーの ぽんこなの ちょうきゅめいのちょうすけ
ちょっと難しいかな? と思いましたが、ひらがなで印刷して配りました。もちろん子どもたちには、意味不明です。でも中には聞いたことがあると言う子もいて、子どもたちは一生懸命諳んじ始めました。
翌日になれば、もう興味は失せるだろうと思っていました。ところが驚いたことに、子どもたちは前日にも増して面白そうに口遊んでいました。
この頃の子どもたちの頭の細胞が、如何に若くて柔軟かを思い知らされました。吸収する力の凄さに、驚きました。ちょっと刺激を与えただけで、子どもたちの脳は活発に動き出すのです。
それにこの時期の子どもたちは、知的好奇心も旺盛です。知的好奇心の塊、と言っても過言ではありません。
見るもの聞くものすぐに「あれは何だろう?」と、調べようとします。そして、体験しようとします。
「寿限無の意味は分からない、でも言葉の調子が面白いから自分でも唱えてみよう。」と、子どもたちの知的好奇心をくすぐったのに違いありません。言語発達も目覚ましい年頃ですから、難しい言葉もすぐに覚えてしまいます。唱えているうちには、よく分からなかった寿限無の意味も、自然と理解するようになるから不思議です。
子どもたちが寿限無を暗記出来るのは、単に記憶力が良いからというだけではありません。物事に積極的に取り組もうとする自発性・主体性があるからです。それは、先天的に備わっている学習能力なのです。
子どもの知能は、自分が関心を持った問題に強く関わることで発達します。寿限無を口遊んでいるうちに、頭の回転力も想像力も磨かれます。暗記力は集中力を育て、集中力は思考力・発想力に発展します。
Strike while the iron is hot.
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