幼児教育を語るひろば

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人生のパスポート

ユニセフニュース242号に、「人生のパスポートを持たない子どもたち」というショッキングな特集記事がありました。
要はこの世に生を受けながら、「出生登録」がなされていないために社会的ケアを受けられない子どもたちのことです。

特集記事に拠ると、5歳未満の子どもで出生登録されていない子どもの数は、世界中で2億3千万人もいると推定されます。これは、世界の5歳未満児の3分の1の数に相当するそうです。

「子どもの権利条約第7条」には、「児童は、出生の後ただちに登録される。児童は、出生の時から氏名を有する権利、及び国籍を取得する権利を有する。」とあります。

出生登録されていないということは、社会が存在を認めていないということになります。出生登録は、生きるための最低必要条件なのです。存在していなければ、生きる保証も無いのです。

「世界子ども白書2014」に拠ると、途上国で出生登録がされて無いのが目立ちます。

       出生登録が少ない国

 ソマリア 3% ・ リベリア 4% ・ エチオピア 7% 
 ザンビア 14% ・ チャド 16% ・ タンザニア 16%
 イエメン 17%

途上国でも都市部と農村部では、出生届の格差が大きいことが分かります。

 (  )内は都市部
 ソマリア 2% (6%) ・ チャド 9% (42%) 
 ザンビア 9% (28%) ・ エチオピア 5% (29%) 
 タンザニア 10% (44%)

特集記事には、出生届を阻む要因も挙げられていました。

 *届けを提出する役所が遠い
 *必要性が認識されて無い
 *費用が必要な場合がある
 *手続きが複雑
 *・・・

いずれもその気があれば改善出来ることなので、残念です。でもそこには、出生届だけでは子どもたちの人生が保証されない様々な事情が隠されています。

いま話題の日本国憲法第25条には、次のような生存権を保証する項目があります。

①すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
②国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。
また第26条では、教育を受ける権利を謳っています。

出生登録には、これらの権利が伴っていなければなりません。そうして初めて「人生のパスポート」と、胸を張れるのです。

  

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