幼児教育を語るひろば

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特別活動

教育 2014⑦寸評・2
世界の教育界では、いま日本の特別活動(特活)が注目されています。
アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビでは、日本人学校への入学を希望する地元の子どもたちがが増えているそうです。理由は、日本人学校で行われている特設活動への期待からです。同様にUAEの隣国サウジアラビアでも、日本人学校の特別活動は評判になっています。

日本人学校の子どもたちが、学校の掃除をしたり給食の世話をしたり、特別活動の様子がテレビで放映されたことにも拠ります。つまり、学校が家庭の役割まで分担してくれているというので、人気があるのです。

IT時代の今日、社会機構は益々複雑化してきました。加えて、核家族化が進みました。その結果、家庭の教育力を奪うことになってしまいました。スマホに頼る子どもたちも、家族との協同意識が薄れて行きました。

本来家庭でしつけられてきた生活習慣や生活の決まり事が、家庭でしつける余裕が無くなりました。学校と家庭の役割分担が、曖昧になってきました。

昭和33年の小学校学習指導要領の大きな改訂から(中は34年・高は35年に改訂)、10年ごとに改訂が繰り返されました。特別活動の内容も、その都度少しずつ変わりました。改訂の大きな目的は、知育偏重から人間としての完成を目指す変化でした。

人間形成のために教科指導だけに頼ってはいけないという考えは、日本だけのものではありません。アメリカでは早くから個人の適応指導を目指してガイダンスの概念が教育内容に取り入れられ、教科以外の指導も盛んになりました。

個人の能力・特性を発揮させて、それを生活の目標に結びつけ、結果的に望ましい社会人を育成するという考えです。人間形成を援助する手段としても、重視されました。

でも個人の能力を強調し過ぎると、個人の一面のみを伸ばすことに力が入りがちです。そのため全体としてバランスの取れた成長につながらないことが、しばしば起きてきます。個性は磨かれたが、生活指導は不十分ということです。

日本の場合は、マカレンコの集団指導ほどではありませんが、社会生活での個人の責任を重視する点にウエートがありました。ですから「教育2014」で紹介されているように、連携して責任を果たす力を身につけることに成功しています。(在日サウジアラビア大使館文化教育担当官の弁)

ただこのことについて東大大学院教授・恒吉僚子氏は、次のように警告しています。(教育2014・⑦から)

特活が注目されるのは、経済や社会のグローバル化に対応する人材育成に、対人関係や「協同」を重視する日本の学校教育が役立つと期待されているから。
ただ現状の特活には、子どもを「型にはめる」一面もあり、自主性や協同する力につながっているか疑問を感じる部分もある。日本の教育が何を目指してきたのか問い直すときだ。



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