幼児教育を語るひろば

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好奇心

墓参
昨日6月に亡くなった教え子S.Uのお墓参りに、同級生たちと出かけました。お墓は文京区向ヶ丘の浄心寺にあります。駒込駅に集まって、本郷通りをタクシーで行きました。教え子たちが通った昭和小学校も近くですから、皆んな昔を懐かしんでいました。でも周辺はマンション街に変わって、当時の面影はあまり残っていません。
墓地はお寺さんの中ですが、S.Uは神式で葬られたので、仏式に拠らずお参りしました。大きな違いは、仏教では成仏を願うのに対して、神式では故人の霊が氏神(家の守護神)として祭られるよう祈ります。いずれにしても、皆でS.Uの57歳という早い死を悼み、故人を偲びながら拝礼してきました。



好奇心
幼児期は、色々な事象に興味・関心を示します。大人から見ればつまらないことであっても、子どもにとっては重大事なのです。

芥川龍之介の作品に、「とろっこ」という小篇があります。
主人公の良平は、軽便鉄道の建設工事で使われているトロッコに興味を持ちます。良平は、「トロッコを自分でも押してみたい、乗ってみたい。」という思いに強くかられます。

一度は弟たちと無断でトロッコを動かして、仕事をしていた土工たちから叱られます。その後チャンスがあって、トロッコを押すことを土工たちから許されました。

土工たちと一緒にトロッコを押したり、それに乗せてもらったりして、ずいぶん遠くまで行くことになります。夕暮れ近くになって「われはもう帰んな。俺たちは今日は向う泊まりだから。」と、土工たちに言われます。

そう言われて我に返った良平は、それから無我夢中で線路の側を走り抜けて帰るのですが、村へ戻るまでの良平の不安感・寂寥感が、作品によく表現されています。

すっかり暗くなってからようやく家にたどりついて、良平はわっと大声で泣き出します。家族や近所の人が心配して事情を尋ねても、彼は泣きたてるしか術がありません。作者はこの作品で、子どもの好奇心や心理を、正確に巧みに表しています。

子どもが物事に興味や関心を示すのは、生後4〜5ヶ月頃から見られます。お座りが出来るようになると(6ヶ月頃から)手が使えるので、物に触ったりいじったりするようになります。

言語活動で「なぜ?」・「どうして?」という質問が多くなるのは、2歳半くらいからです。好奇心が芽生える時期とも言えます。
それは、環境(未知の世界)に不安を覚えるようになるからで、不安解消のためだと言われます。また別説では、大人が疑問にすぐ対応してくれるので、大人の関心を引くためだとも言われます。

幼児期の考え方は、主観的・自己中心的です。でも児童期になると(6歳以降)、自己中心的思考から離れて、事象を一般的立場から捉えるようになります。(客観的認識が可能になる)

子どもの好奇心は、幼児期(未分化な自己中心的思考期)から児童期(形式的・論理的思考期)へ移行する時期に、一番よく現れます。
さらに具体的経験を通して、好奇心は子どもの思考力を伸ばしてくれます。子どもたちの好奇心の芽を摘まないように気をつけましょう!


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