幼児教育を語るひろば

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六根清浄 富士登山

「六根清浄」は、山岳信仰の起請文です。
六根は、目・耳。鼻・舌・身・意を表します。人間の五感・感情・意志のことです。清浄は、心身を清らかにすることですから、山の神様への信仰の証です。富士山が「世界文化遺産」に登録されましたが、それは富士山信仰の文化的価値が認められたからです。

登山シーズンと重なって、富士山は例年の2倍近くの人出で賑わっています。約40万人の人が押しかけると言われます。その殆どは、信仰のために訪れるわけではありません。日本一の山だから・ご来光が見たいから・世界遺産になったから・登山のスピードを競いたいから(弾丸登山)・・・ こんな動機が主流です。

そんな動機を悪いとは言いません。でも沢山の登山者の中には心無い人もいて、山が汚される心配があります。それでなくても富士山周辺は、かってゴミ捨て場と言われて、「世界自然遺産」に認知されなかった経緯があります。

3年後には、世界文化遺産として保護されているか? ユネスコのチエックがあります。六根清浄! 富士山が、心無い登山者によって汚染されないように願っています。

富士山信仰の背景に次のような神話があることを知って登山すれば、楽しいし、文化遺産の意義も理解出来ると思います。

自然現象を神の発現として信仰する風習は、世界各地に見られます。自然現象は、人間の生活と深い関わりがあるからです。特に山続きの列島に住む日本人には、山の神は欠くことが出来ない守り神です。

山の神は春になると山を下って田の神となり、収穫が済むとまた山に帰ると信じられています。林業の神でもあり、農業の神でもあるのです。

日本各地の山々を統括する神は、オオヤマツミノカミです。その娘のコノハナサクヤヒメノミコトが、富士山の祭祀を任されました。ですから富士山周辺にある浅間神社の祭神は、コノハナサクヤヒメです

コノハナサクヤヒメノミコト(木花開耶媛命)は、生まれつき容姿端麗、花に例えればサクラ、山なら三国一の富士山と言われました。。

彼女は天照大神(アマテラスオオミカミ)の孫 ニニギノミコトと、大ロマンスの結果結ばれて、3人の子を生みました。(神話の海幸彦・山幸彦は そのうちの2人) 

孫の誕生を喜んだ父神のオオヤマツミノカミは、天地の神々にお酒(米から造ったアメノタム酒)を振舞い、喜びました。その由来から浅間神社はお酒の神様と言われ、各地の酒造所から酒樽が奉納されています。

コノハナサクヤヒメとニニギノミコトの大ロマンスにあやかって、浅間神社は恋愛・子授け・安産の神様としても人気があります。また元々は山の神・田の神ですから、山火鎮護・五穀豊穣・養蚕守護の神様としても信仰されていました。

富士登山は、最近まで信仰団体の「冨士講」が主流でした。白装束に身を包み、金剛杖とカンテラを持って「六根清浄」と唱えながら、登山道を1歩1歩踏みしめて頂上を目指しました。
(登山道の高度を 1合目・2合目・・・ と称するのは 到達するのにカン テラの油をそれだけ消費するということから名付けられた)

信仰のために登山した人たちの気持ちを想像しながら、富士登山を楽しんでください。そして文化遺産としての富士山を、守って欲しいと願っています。

 かたつむり そろそろ登れ 富士の山 (一茶)


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