幼児教育を語るひろば

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頃合い

「頃合い」とは、時機・機(チャンス)・潮時・時宜・手ごろ・・・・ 
などの意味があります。

頃合を見計らう・ちょうど良い頃合い・頃合いの大きさ・・・・ 
のように使われます。

「時機」とか「機」は、その瞬間のことで慌しさを感じます。でも「頃合い」というと、
優しい表現ですし、ゆとりがあります。

「Time is money! 勉強しろ! 時間を無駄にするな!」
「いましようと思っていたのに・・・」
(ひと昔前の流行語になりました。時機と捉えると余裕がありません。) 

実りの秋です。柿や葡萄を食べる頃合いです。
なぜか、ゆとりを感じます。


子どもには、いつ・何を教えたら良いか?  それこそ、「頃合い」があります。

子どもの成長には、順序(法則)があるのです。
毎日見ていると気づきませんが、確実に少しずつ成長しています。

ただ個人差があるので、その歩み方は一人一人違います。
違うから面白いし、楽しいのです。

歩みの度合いは、身長や運動の記録のように、測れるものもあります。
心情の成長のように、全く見えないものもあります。

「這えば立て 立てば歩めの親心」、成果を早く知りたいのは人情です。
でも本人の意志や能力を無視して、お尻を叩くのは危険です。
無理やり立たせたり歩かせたりすると、障害が起きたり発育が妨げられたりします。

順序や法則があることを理解して、あせらずに子どもの成長を見守ることが、指導の
頃合いを見つけるコツです。
教える頃合いは、決めるものではありません。麹が発酵するように、自然に醸し出て
くるものなのです。

外向型の子は、教える頃合いを見つけ易いと言われます。
内向型の子は、成長の様子が見えにくいので、普段の親子関係や師弟関係をより
密にして、機(チャンス)を逸しないようにしましょう。
頃合いは、人間関係の中で、見計らうものなのです。

今は「早教育」流行りですが、早教育にも頃合いがあります。
早熟型の子は、早教育が成功する確率が高いようです。でも晩熟型の子は、その
子の特性や持ち味を潰してしまうこともあるので、要注意です。


(付録)
織田信長が桶狭間の戦いで勝利を収めたのは、彼の頃合いを計るセンスの良さに
因ります。

津本 陽 著 「下天は夢か(日本経済新聞社)」の 桶狭間の章に、こんな台詞が
あります。 (小説ですからフィクションですが・・・ )

[信長が小六・八右衛門・可成の3人の部下へ]
「よいか、敵と立ち向かうときに、いっち肝要なるは潮時の見切りでや。家中の宿老
どもは意見まちまちにて、いたずらに取り乱し、一陣とはなりがたし。さようなる仕儀
にてよからずか。俺はあやつらはあてにいたさず、太刀抜きはなち今川治部に立ち
向うでや。(後略)」

[信長が幕下諸将へ]
「いにしえより英雄といわるる者の興亡は、たんだひとつ、を得るやいなやにかかっ
ておったのだぎゃ。 城をたのんで戦機を失い、生死の関頭に及び生命を全うせんと
するごとき者は、すべて自滅せざるはなし。(後略)」

[弥次右衛門父子の信長への注進]
「お殿様に申し上げまする。今川本陣備えは、ただいま海道をそれ、田楽狭間に入っ
てござりますれば暑気を避け、狭間道を伝うて大高城に入るは、疑いをいれませぬ。
いまこそ千載一遇のよき潮時にござりますぞ。丸根、鷲津を落せし敵は、いまだ陣を
変えず、今川勢後詰めが替って前に出でたれば、義元が本陣備えが殿軍となり、
後ろに続く人数はござりませぬ。力をふるい義元が手もとにつけいり、雌雄を決する
この時にござりまする。」


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