幼児教育を語るひろば

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教育夜咄

教える
幼稚園に勤務していた時、園児たちに「わらしべ長者」の話をしたことがありました。その時「ワラってなーに?」という質問を受けました。確かに都会っ子は、藁を見たことが無いので、「わらしべ長者」の意味も分かりません。
私は民芸品として作られた草鞋(わらじ)を持ち出して子どもたちに見せ、納得?してもらいました。大人なら、「縄のれん」ですぐに分かるのですが・・・・

子どもたちには、教えなくては分からないことが一杯あります。ところが戦後の民主教育では、教えるというのは知識の注入・詰め込みにつながるというので、否定されがちでした。

人間尊重の精神から、自己実現・個の確立を図るのが、教育の基本とされました。そのため、いわゆる画一教育や知識注入教育を支えた「講義法」が、現場から追いやられることになりました。

でも講義法も、有効な場合があるのです。色々な企業が実施している「出前授業」的な活動は、殆どが講義形式で行われています。それでも子どもたちには、評判が良いのです。

企業の演出もありますが、授業者の経歴やキャラクターが、子どもたちの興味・関心を深めています。「わらしべ長者」でも、絵本や紙芝居などを併用すれば、幼稚園でも講義法は十分に通用します。

小中学校では、子どもたち自身で問題を解決する態度が奨励されます。「自ら学ぶ」が、合言葉です。それはそれで正しいのですが、講義法を否定する理由にはなりません。

人間の能力・特性は多様ですから、テストや入学試験だけで評価されても困ります。能力・特性が多様だからこそ、指導法(教授法)も多様でなければなりません。講義法もその一つです。ただ、高校や大学が、未だに講義法中心というのも考えさせられますが・・・・


教育の2面性
このブログでも、教育は個人の人間形成と世に役立つ社会人形成の2面があると、書いたことがありました。社会の良き成員となるには、個を犠牲にする場合があることも書きました。

世の中が発展するにつれて、益々その傾向が大きくなりました。個人としての自由や平等が、失われる事態も出てきました。それにグローバルな視点で捉えると、今日の世界は、民族や国家が色々と混乱したり紛争を引き起こしたりしています。
このため、教育事情も子どもたちへの期待も(教育目的・目標も)変化してきました。理想的な人間形成・社会人形成が、難しくなってきました。

社会の情勢に迷わずに、教育の本質を守り、これからの教育はどうあるべきか? 
原点に返って反省・検討すべき時だと思います。


成すことによって学ぶ
レッスン(teaching intervals)では学習にならない、デューイは「成すことによって
学ぶ(learning by doing)と言う。
「成すこと」 には 「考えること(thinking)」 が加わり、さらに 「問題解決の望み
(the hope of solving a problen)」 が含まれなければならない。 
                          
                                シェフラーの「教育の言語」より


ティームティーチング
教師にも、得手・不得手があります。だから、もはや単独で仕事をする時代ではありません。三人寄れば文殊の知恵です。求められているのは、ティームティーチングです。

幼・小・中の教師の仕事は増えました。教育目標の設定、カリキュラムの作成・検討、指導法の研究・実践・評価、児童生徒理解・調査研究、学校事務・渉外活動(PTA活動も含む)などなど、数え上げれば切りがありません。

内容を理解するだけでも大変ですから、教職員総てが共通理解するとなると容易なことではありません。ティームティーチングなら、それが可能に近づきます。仕事を分担出来ますし、協同作業で進めることも出来ます。

経験豊かな教師と少ない教師をバランスよく組み合わせれば、見落としや誤りを防ぐことも出来ます。新米教師がベテラン教師に、相談し易い雰囲気が生まれます。
閉鎖的な学級王国も解消して学校運営も透明化されますから、モンスターペアレントも納得します。

ただティームティーチング成功のこつは、教職員の合理的な組織化をどう図るかに懸かっています。

   しばらく旅行に出ますので、ブログはお休みします。


コメント

元園長先生へ

ブログを、いつも参考にさせて頂いております。ありがとうございます。
私が勤務する小学校でも、チームティーチングを取り入れたいと、有志で話し合っています。どう組織化すればよいか? 教えてください。

  • 2012/03/09(金) 10:38:13 |
  • URL |
  • チームH,T #-
  • [ 編集 ]

チームH.Tさん

コメントありがとうございました。
ティームティーチングは、発想の転換が必要ですね。
詳しくは、メールでお答えしました。

  • 2012/03/14(水) 16:54:08 |
  • URL |
  • 元園長 #-
  • [ 編集 ]

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