幼児教育を語るひろば

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一期一会 (再)

千利休の茶道極意に、有名な 「一期一会」という言葉があります。
「この一杯の茶は、いつも生涯最後の1杯という心構えで戴きなさい。」 
というのが本義です。

利休は、さらにこうも言っています。
「茶の湯の本義は、家は漏らぬほどに、食事は飢えぬほどにて足ることなり。」 と。

小さな座敷で質素なお茶を大事にした利休が、黄金の茶室で華々しい宴を繰り広げた秀吉と対立したのも肯けます。

「一期」というのは、一生と考えたらどうでしょうか? 
「一会」を出会いと受け止めたら、一生の中での一会ですから、滅多に無いことです。

その出会いは、それぞれの人生においてとても大事になります。 いずれにしても、
未知の誰かと・何かと出逢うことは、素敵なことです。 お互い素敵な出会いに巡り
逢えたら、生きていることに喜びを感じるはずです。

一期一会は、 「今」の精神でもあります。 今は、真剣勝負の場でもあるのです。
今というのは、不思議な時間です。今 この瞬間は、次に感じる今ではありません。
けれども先ほどの今が、この今に続いています。やがてそれは、次の今となります。

今を元にして、この今は次々に広がり深まって行くのです。
私たちが今を連続して捉えるならば、生涯常に「一期一会」です。

ちょっと理屈っぽくなりました。子どもたちが新しい出会いを恐れずに、何事も前向き
に取り組めば、例え自分が損をする結果になっても後悔は無いと信じます。
毎日の出来事に一期一会の心で対応することが、とても大事ですし、そうあるように
願っています。