幼児教育を語るひろば

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無免許少年の交通事故から

京都の亀岡市で集団登校中の小学生等10人が、無免許で車を運転していた18歳の少年にはねられて死傷しました。「またか・・・」と、唖然たる思いの交通事故です。

少年は車で夜遊びを繰り返し、家に帰らない日が多かったようです。父親は「全くそれに気付かなかった」と、報道陣の問いかけに答えていました。

と言うより父親と息子は、顔を合わせる時間も会話をする時間も、殆ど無かったようです。要するに子どもの生活に無関心で、子どものことは見ていなかったということです。だから子どものことは、全く分かっていないのです。

この少年は、どんな育ち方をしてきたのか? はっきりしたことは分かりませんが、どこかで挫折したことは確かです。

少なくても幼児期や児童期には、彼にも「こんな人になりたい! こんなことをやりたい!」という、希望や欲求があったはずです。

そして親や先生から、自分の行動を褒めてもらえた時は、嬉しくてさらに頑張った思い出がきっとあると思います。それが、満たされなかったのです。

特に少年期は、希望や欲求が否定されると、自分を守ろうとしてあるいは正当化しようとして、別な行動に走ることがよくあります。(代償的行動と言われる)

友人を誘い、無免許で一晩中車を乗り回していたのは、確かに異常です。でも少年は、それで精いっぱい自我を主張していたのではないでしょうか? ことによると、期待される人間になれないことからの、逃避行動だったのかも知れません。

嫌な場面から逃げようとするのは、現代若者の傾向だと言われます。こういう少年たちに「普通の生活をしなさい!」と言うのは、酷なようです。然し18歳と言えば、世の中が自分に何を期待しているかは、十分に分かる年齢です。

どうしたら、彼らを更生させることが出来るのでしょうか?
遠回りのようですが、「子どもは、いま何を考え願って行動しているのか?」 子どもの意識に近づくことが大事です。そのためには、子どもの行動を認めることから始めなくてはなりません。

大人が(親・先生など)、あせって子どもを普通の生活に戻そうと期待すると、子どもはかえって遠ざかってしまいます。子どもの本心も、見失ってしまいます。

子どもと接する時間を多く持って、子どもの行動をじっくり観察することが、何より必要なのです。そして子どもの行動が予測出来るようになれば、子ども自身も、普通の生活に戻るきっかけをつかむことが出来るようになります。