幼児教育を語るひろば

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しめなわ

買い物に行くため、近くの神社の境内を通り抜けました。数日前まで落ち葉で一杯
だった境内が、きれいに掃き清められています。社殿には新しい「しめなわ」がかけ
られ、テントが一張り設置さられていました。もう初詣の準備が、すっかり整ったよう
です。

若い頃は明治神宮・鎌倉八幡宮・川崎大師などと、初詣も遠出をしましたが、最近は
氏神様であるこの神社で済ませています。

本来「氏神」は、地域社会の守り神なのですから、初詣も氏神様に参るのが筋です。
「氏神」は 「産土神(うぶすながみ)」とも言って、生まれた赤ちゃんが「初宮参り」を
して「氏子」となる仕組みです。


ところでお正月のくつろぎの中で、子どもたちへの話の種に、 「しめなわ」に関する
日本神話はどうでしょうか? しめなわは、「注連縄」・「標縄」・「七五三縄」などとも
表記します。

「しめなわ」の由来は、天照大神(アマテラスオオミカミ)が天岩戸(あまのいわと)に
姿を隠したことから始まります。 天岩戸に隠れたのは、弟のスサノオノミコトの乱暴
から逃れるためでした。(天照大神は太陽の神ですから、日食がからんで生まれた
神話と考えられます。世界中に、似たような神話・伝説が多く残っています。)

天照大神が天岩戸へ隠れrたために、世の中が真っ暗になりました。不幸や災害が、
続出しました。困った神々が相談して、アメノウズメノミコトが岩戸の前で、ストリップ
まがいの踊りを踊ることになりました。

その踊りが神々に大受けして、大騒ぎになりました。その騒ぎをいぶかった天照大神
が、外の様子を見ようとちょっと顔を出しました。その時すぐにアマノタジカラオノミコト
が天岩戸を押し開いて、大神を外へ連れ出しました。

世の中が、再び明るくなって、不幸や災害も治まりました。すかさずフトタマノミコトが
岩戸に縄を張り巡らして、「もう中に入ってはいけません!」と言いました。
これが、「しめなわ」の起こりです。それがやがて、神聖な場所への出入り禁止の印
になりました。

神社や家庭の神棚でも、「しめなわ」を張って悪霊が中に入らないようにします。地方
によっては、お正月になると玄関にしめなわを張る家もあります。

と、これが「しめなわ」の由来ですが・・・・ 実はこの天岩戸騒動が起源になっているも
のが、他にも沢山あるのです。

アメノコヤネノミコトは、アメノウズメノミコトの踊りに合わせて、 面白おかしく節をつけ
祝辞(のりと)を述べました。いま神主さんが上げる、祝詞の始まりです。

フトタマノミコトは、大きな玉串(榊の枝に四手<シデ・紙垂れ>をつけたもの、)を捧
げて、大神が岩戸から出てくるようにと祈りました。それからは、神前で礼拝する時
玉串を奉納するようになったのです。

天岩戸の前は 「八尺瓊の勾玉(やさかにのまがたま)」が賑やかに飾られ、天照
大神の顔を映すために 「八たの鏡(やたのかがみ)」が用意されました。これらは
「草薙の剣(くさなぎのつるぎ)」
と共に、「三種の神器」と呼ばれ、皇位継承の証に
なりました。

たかが神話ですが、現代にも生きています。また日本の神話は、皇室中心に作られ
ていたことも分かります。

初詣の準備が終わった神社を通り抜けながら、「いまの子どもたちは神話を聞く機会
も無いのでは?」と・・・ 老婆心でしょうか?