幼児教育を語るひろば

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心の病 (2)

子どもは、ノイローゼにならないと言われます。ところが、最近様子が少し違ってきま
した。もちろん大人の症状とはずいぶん違いますが、次のようなことを訴える子が多く
なっているのです。(従来から子どもの神経症的症状と言われていることも含めて)

*朝 幼稚園や学校へ行くときになって、「頭が痛い」・「お腹が痛い」・「病気だ!」
 ・・・・などと言って騒ぐ。(「先生が怖い」・「友だちが怖い」などと、人間関係を訴える
 場合もある。)

*幼稚園や学校から帰るとぐったりして、「勉強が分からない」・「運動が嫌い」・
 「学校園)がつまらない」・・・・などと言って落ち込む。

*夕方になると、「夜が怖い」・「夜眠れない」・「おねしょが心配」・・・・などと
 不安がる。

*外出を促すと、「1人で行くのが怖い」・「知らない人が怖い」・「大人が怖い」
 ・・・・などと外へ出るのを渋る。

*家で1人になると(留守番などで)、精神的に不安定になる。(誰かが傍にいな
 いと、安心できない。)

*人混み(繁華街・劇場・電車内など)、 騒音(ガード下・遊園地・交差点など騒音
 の出る場所)、 暗闇(電気の灯っていない部屋・夜道・映画館など)、 閉鎖的な
 場所、 等々を極端に嫌う。

*些細なことで怒ったり、悲しんだり、はしゃいだりする。

*自己中心的で、平気で嘘をつく。

*過食・やけ食い・逆に食欲不振等、摂食障害的傾向。

*習癖異常が見られる。
 (指しゃぶり・つめ噛み・性器いじり・チック・吃音・夜尿・夜驚・・・・)

原因は色々考えられますが、何よりも子どもたちを取り巻く生活環境が、大きく変わっ
てきたことです。

少子化・核家族化は、言うまでもありません。温暖化や環境破壊も、心配されていま
す。今の社会を表す言葉を拾ってみると、競争社会・格差社会・多様化社会・インター
ネット社会・車社会・不法社会・・・・ 等々、平穏な私たちの生活をいつの間にか蝕ん
でいるのです。

少子化なのに、受験競争は益々激しくなってきました。共働き家庭のため、家に帰っ
ても誰もいない鍵っ子も増えています。子どもと親の関係が薄れ、心理的に乳離れが
出来ない子が目立ちます。

人と関わる機会が少ない現代っ子は、社会的自立が遅れます。人と関わる力も育た
ないので、対人関係に不安をを持ち、さらには劣等感まで抱くようになります。

実際に幼稚園や学校では、集団生活に適応できずにそこから逃げ出そうとする子が
増えています。 もちろん親が(先生が)忙しくて、子どもの話を聴いてあげる機会や
時間が少ないのも、原因のの一つですが・・・

子ども自身 友だちと遊んだり交流したりする時間は、大変少なくなりました。これで
は不安定な感情や悩みを発散する機会や場はありません。いつまでも、引きずって
しまうことになります。

一般的にノイローゼ症状を表す子どもは、注意深い子・優しい子・理想を追う子・
自尊心の強い子だと言われます。


つい親や先生は 本人を励ますつもりで、叱咤激励の言葉をかけてしまい勝ちです
が、このような子は総じて傷つき易い心を持っていますから、注意しなければなりま
せん。

何よりも子どもの状況を受け止めて見守り、あせらずに対応しなければなりません。
そして身体機能に異常が見られる場合には、専門医に診断してもらいましょう。

いずれにしても たかが子どものノイローゼと放置してしまうと、引き篭もりや家庭内
暴力に発展する事例もあるのです。

昨日も、「犯罪と心の病は無縁で無い」と書きました。特に性虐待や性犯罪に巻き込
まれた子どもの心は、深く深く傷つけられます。 その心の傷を癒すには、大変難しく 
また時間もかかります。

何よりも私たち大人は、子どもが性虐待や性犯罪に巻き込まれないようにしなければ
なりません。 そのための社会的な仕組みやネットワークづくりは、現代大人に課せら
れた急を要する責務でもあるのです。