幼児教育を語るひろば

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社会的に隔離されると

昨日の朝日新聞夕刊に、「母親、娘を8年間監禁」という記事がありました。札幌市の女性(21歳)が、小学6年生から19歳までの約8年間、50代の母親によって自宅に監禁状態にされていたことが分かったというのです。

現在知的障害があると診断されており、長期間の監禁による影響のようです。05年には別居していた父親が、札幌市に相談していたと言います。でも市側は、何も対応していませんでした。女性が通っていた小中学校でも不登校と判断しただけで、こちらも放置していました。

いつもそうですが子どもの虐待や人権侵害は、取り返しのつかないところまで行かないと問題になりません。残念なことです。


この記事に続いて、「2歳次女虐待死 26歳父親を逮捕」という記事も載っていました。こちらは、仙台市で起きた事件です。

ご飯をきちんと食べなかったことに腹を立て、わずか2歳の女の子を拳で殴ったり 
叩き落したりするなどの暴行を、1時間半にわたって加えたと言います。 愚かで
野蛮な父親を憎む気持ちと共に、女児が不憫でなりません。


監禁事件に話を戻しますが、加害者の母親は精神的にも不安定だったようです。
母親の夫・親族 そして地域の人たちは、彼女についてもう少し情報を発信する
ことが出来なかったのでしょうか?


サルを使った実験では幼いサルを社会的に隔離して育てると、大きくなって仲間と
一緒に生活させようとしてもその活動に加わることは出来ません。 社会的にも、
引き篭り勝ちになります。

このような環境で育ったサルは健康面の異常は見当りませんが、成熟しても異性
に対して興味を示さず、むしろ乱暴に対応します。親に対しても、反抗的です。

これらのサルを強制的につがわせると、メスは正常に子どもを産みますが、子育て
には関心が無く無視することもあります。 むしろ子どもを邪魔にして、攻撃したり
追い回したりします。ひどい場合は、子どもを殺してしまいます。


このように隔離して育てた欠陥サルも、長期にわたるリハビリテェーションと特別な
世話によって、ある程度回復させるのは可能です。 しかし大変な時間と労力が、
必要になります。


これを人間に当てはめて考えてみたら、どうでしょうか?

過保護・過干渉 逆に無関心・放任 そんな家庭環境は、社会的に隔離された状態
と言えます。 そこで育った子どもたちは、色々な問題行動を引き起こします。 即ち
成熟しても、社会性が育っていない・人間関係で苦労する・協調性が無い・攻撃的に
なる・恋愛も出来ない・引き篭もりになる・うつ病になる・・・・ 等々です。

人間の子どもは 平均15ヶ月で歩くようになると、急に身の回りのものに興味関心を
示すようになります。この時期は他の子どもたちと接触する機会をつくってあげること
が、とても大事です。それは子どもの自立心を育てる、最初の1歩です。

今の世の中子どもを外に出すには、心配事がいっぱいあります。でも社会的に隔離し
てしまっては、子どもは育ちません。「可愛い子には旅をさせよ」です。子どもたちの
背中を押して、世の中の厳しさ・優しさに触れさせましょう!