幼児教育を語るひろば

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人見知り

「人見知り」は、本能的な能力です。現代社会では、人見知りが強いと損をする
傾向があります。でも矛盾するようですが、人見知りは大切な能力です。
やがて、「人を見抜く力」に育ちます。


生まれた時は皆「人見知り」
赤ちゃんが泣くのは生まれた時からで、お母さんの保護本能を引き出すためです。
ところが笑うようになるのは、3~4ヶ月後です。 お母さんのことが、分かるように
なった時だと言われます。

この頃まではどんな大人でも、自分に親切にしてくれると分かれば怖がりません。
ところが母親を認識するようになると、 見知らぬ成人に対しては怖がってすぐに
泣きます。つまり人見知りは、生まれながらにして備わっているのです。

通常母親は赤ちゃんに対して、常に保護本能を示しています。だから母親が赤ちゃ
んを少しぐらい叱ったり脅したりしても、 ちょっとビックリはしても受け入れることが
出来ます。赤ちゃんは母親に対して、全く人見知りをしなくなります。

赤ちゃんは誕生から2~3ヶ月は、よく泣きます。母親は、身体的に異常があるので
はないかと心配します。でも母親を認識するようになると、ピッタリ泣かなくなります。
本能的に母親を安全な存在と認めるまで、人見知りが続いていたのです。

誕生後1年も経つと、赤ちゃんは完全に母親に刷り込みされています。(母親の影響
を強く受けて、成長しているということ。) ですから母親に何か問題があると(悩み事
・心配事・揉め事など)、 赤ちゃんにも影響します。いくら隠そうとしても、また隠せば
隠すほど赤ちゃんに伝わります。

それは赤ちゃんの情緒的発達を、非常に狂わせています。大きくなっても、人間関係
がうまく築けなくなります。(社会性が、育ちません。)

赤ちゃんも成長すれば、自分の身体的能力を自覚するようになります。 攻撃性も、
育ってきます。集団で遊ぶような年頃になれば、攻撃性はいっそう増してきます。
人見知りと攻撃性が重なれば、争いの火種にもなります。

「人見知り」が 本能的なものであることを理解して、ただ否定するのではなく「人を
見抜く力」に代えてあげましょう!


中1ギャップ・小1プロブレム
新聞の教育欄に、 「中1ギャップ」・「小1プロブレム}という言葉が載っていました。
小学校から中学校へ進むと、環境が変わるので それに適応できない子どもがいる
というのです。一種の、人見知り現象です。同じように幼稚園から小学校へ入学して
も、不適応を起こす子どもがいます。

前者が「中1ギャップ」で、後者が「小1プロブレム(問題)」です。環境の変化は、大人
だって戸惑います。特に人間関係では、初対面の人と会う時 緊張します。ましてや
会社の面接試験などは、緊張を通り越して恐怖さえ覚えます。

子どもたちも新しい環境では、初めての友だちと出会うことになります。 相手のこと
は全く分かりませんから、それだけでも十分不安です。

新潟県では「中1ギャップ」を解消するために、様々な取り組みをしているのが紹介さ
れていました。例えば[中学1年生に限り、担任教師を2人にする。]  [生徒の状況を
教師が把握するため、個人ファイルを作る。] 等で、先生たちの目が生徒個々に届く
ように努力しています。

他の地域でも、 [小中一貫教育校]・[少人数学級]・[中学教師の小学校への出前
授業] 等を考えています。

それに比べると幼稚園・保育園の方は、どうでしょうか? 小学校へ進む子どもたちへ
の対策が、少し遅れているような気がします。私が勤務していた幼稚園でも、なるべく
小学校との関わりを深めるように努めましたが・・・ お互いの行事に招待しあう・小学
校の授業を参観する・教師同士が交流(情報交換会や研究会等で) する程度だった
ように思います。

新しい環境に馴染めないのが 「人見知り」のせいならば、早く「人を見抜く力」を育て
なければいけませんね。