幼児教育を語るひろば

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子どもと恐怖心

「岩手・宮城内陸地震」で休校になっていた幼稚園・小中学校が、きょうから授業を
再開したとのこと何よりです。ただ余震がまだ続いているようですから、子どもたち
は多分落ち着かない通学を強いられているとでしょう。

震度6強の地震は、子どもたちに大きな恐怖心を刻みつけて行ったものと推察しま
す。 でも乳・幼児はそれを言葉で表現できないので、行動で表わしているのでは
ないでしょうか?

指しゃぶり・爪噛みは、恐怖心の症状としてよく見られます。また体の一部を動かし
たり触ったりするような行動も、表われます。時には、チック症状の出る子もいます。
さらに不安定になって、かんしゃくを起こしたり奇声を上げたりする子も出てきます。

地震騒ぎが一段落すれば自然に治るのですが、それまでの対応を誤ると後を引く
危険もあります。基本的には親が傍にいれば、恐怖心は和らぎます。 ただ子ども
は大人の様子をよく見ていますから、 大人が平気な態度を示すことが何よりもの
薬になります。

とは言っても一度味わった恐怖心は、なかなか消えるものではありません。恐怖心
は想像力が育てると言います。 余震が来ると想像がどんどん膨らんで、恐怖心も
いっそう大きくなってしまいます。ですから乳児や幼児の前で、地震災害の悲惨な
話は禁物です。

然し恐怖心は人間にとって、とても大事な感情でもあるのです。恐れなければなら
ない時に恐れなければ、いざという時にすぐ避難できないで危険に晒されることに
なります。


恐怖心は、後天的なものだとも言われます。 体験によって得た新しい恐怖心を、
これからの生活に生かす方向へ導いてあげましょう。

小中学生になると、何が怖いか? 何故怖いか? と分析するようになります。その
分析が空回りして、かえって恐怖心を増してしまう場合もあります。地震の恐ろしさ
を知れば知るほど考えれば考えるほど、彼らの恐怖心は募ってしまうのです。

小中学生に表われる症状の第一は、不眠と食欲不振です。避難所生活を余儀なくさ
れると、 デリケートな年齢ですからすぐに体調不良を(頭痛・便秘・下痢など)訴える
ようになります。

現実が理解できるだけに、もう元の生活に戻れないのでは? という不安も高じます。
恐怖心が転じて、神経症的な症状を表わす場合もあります。

ここでも大事なのは、親(大人)の力です。 「現実を肯定しろ!」と、言ってもそれは
無理です。むしろ大事なのは、家族の会話を閉ざさないことです。 それも明るい声
で現状を笑い飛ばす、 プラス思考の雰囲気づくりに努めることです。そして 「自分
たちの生活を取り戻してみせる!」という親の自信を、子どもに見せましょう!

そんな親の姿を、子どもは尊敬します。子ども自身も自分の立場を理解して、立ち上
がろうと努力します。子どもたちを、地震の恐怖から解放する近道です。

ここまで書いてきて、 自分が当事者で無いから勝手なことを言っているような気がし
てきました。勝手はお許し頂くこととして、被災地の子どもたちが1日も早く元気を取り
戻してくれるように願っています。