幼児教育を語るひろば

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我が身は我が身で守る

先月江東区のマンションから行方不明になっていた23歳の女性は、二つ隣の部屋に住む33歳の男に殺害されていたことが分かりました。「近所の人でも油断してはいけない!」と、また子どもたちに言わなくてはなりません。

「人を信頼するな!」 「特に大人を信じてはいけない!」と、言わねばならないような事件がこのところ続きます。

半世紀前と比べれば、今の日本は暮らしが豊かで何でも便利です。そして世界的に見ても、平和で自由です。それなのに、どうして凶悪事件が起きるのでしょうか?

「物は豊かだが、心が貧しくなった。」と、嘆く声も聞かれます。某政党の委員長が、
あるテレビ番組で「資本主義が暴走しているからだ。」と言っていました。

「労働力を商品化するのが資本主義、派遣労働は人間を丸ごと商取引の対象にし
ている。人間を大事にしない、人間は使い捨てになっている。・・・・」 こんな趣旨の
ことを話していました。

全部を資本主義のせいにするには無理もあるでしょうが、豊かさの陰の部分を指摘
されたような気がします。

世の中のバランスや秩序を保つためには、「親しき仲にも垣」が必要です。その垣は
常識とマナーがあれば、いつでも取り外せる垣です。人々の交流を、全く遮断してし
まう鉄条網のような垣ではありません。

要は今こそ自己確立が強く求められる世の中であるということを、 自覚しなければ
ならないということです。


政府の教育再生懇談会が、「小中学生に携帯を持たせない」という中間報告をまと
めました。インターネットの有害情報対策で、小中学生が事件や犯罪に巻き込まれ
ないようにするためだと言います。

同調する識者が多く、親たちも賛成しています。私は何か「臭いものには蓋」式で、
素直には受け入れられません。悪臭が外に漏れるのを防ぐためにいくら蓋をしても、
いつか蓋は外れたり壊れたりすることが必ずあります。根本的な解決には、ちっと
もなりません。

世の中、善悪は共存しています。むしろ子どもには、その両方を見せた方がよいと
思います。 そして子どもと共に悪の原因を明らかにして、解決方法を考えた方が
より賢明です。
むしろ清濁併せ呑むような度量が、その人の存在価値を深めて行く
のです。

「携帯を子どもに持たせない!」と言っても、その利便性を考えれば禁止は無理で
す。 表面だけつくろうような決まりは、このIT化時代に逆行します。大事なのは、
自分のことは自分で判断して行動できる子どもを育てることです。

我が身は我が身で守る智恵を、子どもたちに教えましょう!