幼児教育を語るひろば

幼児教育を語るひろば

成長と変化

子どもを理解するということは、子どもの変化に気づくことです。
(年長さんになったら変わったという事例を、いくつか紹介します。)

つい先日まで母親と手をつないでいたのに、親の手を振り払って1人で離れて歩く
ようになりました。「どうして手をつながないの? アブナイわよ!」 と注意しても、
「恥ずかしいから嫌だ!」 と言って聞きません。


*「自尊心が芽生えてきて、赤ちゃん扱いされるのが嫌なのだな。」
 そう理解できますか?


「年長さんになったら、急に言葉遣いが乱暴になってきた。」
幼稚園で、よく受ける相談です。親に注意されても、素直に聞きません。かえって 
「うるさい!」 「くそババー!」 などと口答えします。

友だちとの会話も、乱暴になってきました。 「バカ!」 「ウルセー!」 「死ね!」
「やっちゃえ!」 「うんこ・おしっこ・おっぱい・・・」 等々、 聞くに堪えない言葉が
飛び交います。いくら注意しても、「みんな言っているよ」と受け付けません。


*悪い言葉というより、大人の言葉を真似ているつもりです。背伸びして自己顕示
 しているのです。ハシカのように、一時的なものです。そう理解できれば、あせら
 ずに気長に正して行けばよいのです。


雨が降ってきたので、傘を園に届けました。黄色地に花柄の、可愛い傘です。とこ
ろが子どもは、傘をささずに振り回しながら濡れて帰ってきました。以前は、喜んで
さしていたのですが・・・・

「濡れたら風邪をひくでしょう? どうしてささないの?」 と尋ねると、「風邪なんか
ひかないよ!」 と平然としています。


*可愛い黄色の傘は、女の子の傘(或いは幼稚な傘)と、思うようになったのかも
 知れません。雨に濡れて帰った方が、男の子としてはカッコイイと思っているので
 しょう。反抗ではなく、自己主張しているのです。 これも成長のバロメーターと、
 理解しましょう。


子どもの変化は、成長の証です。ただこのまま放置しておいてよいのかと、心配に
なる気持ちも分かります。

成長による変化は、生育環境の影響を強く受けます。私たちは人間関係の中で生き
ているのですから、よいモデルがそばにいれば変化もそれにつられて行きます。

大人が気づいた子どもの変化は、時にレールからはみ出しているように見えることが
あります。だから心配して、大人がよしとするレールに戻そうとしても無理があります。
子どもはかえって意固地になって、言うことを聞きません。

自立心が芽生える頃は、利己主義と区別できません。 でもやがては自分だけでは
なく、他の人と共に自分があることを 理解するようになります。 そうなれば相手の
存在を認めて尊重するようになって、相手の言葉にも素直に耳を傾けることができる
ようになるのです。

子どもの変化に気づいたら、先ず暖かく見守る姿勢が大事です。