幼児教育を語るひろば

幼児教育を語るひろば

しかられて ほめられて

誰にでも、1つや2つの短所があります。そして幼児でも、自分の短所を自覚して
いるものです。以前幼稚園児に尋ねたところ、こんな答えが返ってきました。

「おこりっぽい」 「好き嫌いがある」 「夜更かしする」 「虫が嫌い」 「声が小さい」
「お風呂が嫌い」 「忘れ物が多い」 「整頓が出来ない」 等々。

自分でも短所が分かっていて、直したいと思っています。然し、短所はなかなか
直りません。どうして直らないのでしょうか? 生まれ持った性格でしょうか?

小学生にも、聞いたことがあります。 彼らも勿論、自分の短所を自覚しています。
そして直したいと思っていますが、こんなことを訴えていました。

「お父さん・お母さんが口やかましく注意するので、素直に聞く気になれない。」 
「いつも、自分だけ注意される。」 「直そうと思っているのに、親やきょうだいが
すぐ文句を言う。」 など。

親は(家族は) よかれと思って注意しているのですが、 子どもたちには文句と
聞こえるようです。まさに、「忠言耳に逆らう」です。このあたりの子どもの気持ち
を理解してあげないと、短所の修正は難しいと思います。

ところで、長所の方はどうでしょうか?

子どもたちに 「あなたの長所は?」と問うと、すぐに答えが返ってきません。子ども
たちに、遠慮があるのかも知れませんが、普段から長所は取り上げてもらっていな
いようです。そこで「誰かにほめられた時を思い出してごらん!」と、具体例を挙げる
ように促しました。

すると、「買い物のお手伝いをして、お母さんにほめられた。」 「電車でお年寄りに
席を譲って、感謝された。」 「小さい子と遊んであげたら、優しいねと言われた。」 
「道を教えてあげたら、お礼を言われた。」 「友だちに消しゴムを貸したら、ありが
とうと言われた。」  「絵が上手に描けたねと、先生からほめられた。」 等々、
色々出てきました。

これらは多くの子どもたちが経験している割りには、あまりほめてもらっていないよう
です。 特に家族からは、ほめてもらう機会が少ないと実感しました。(短所の方は、
すぐ叱られるのですが・・・)

別に、大げさにほめなくてもよいのです。「親切だね」 「優しいね」 「じょうずだね」
・・・・ と、声をかけるだけでも子どもたちは嬉しいのです。

ほめるということは、その子の人格を認めるということです。 ほめられた子どもは
「これからもそうしよう!」と、心に誓っています。

「叱られたくない! ほめてもらいたい!」 という気持ちは、 大人だって同じです。
「ほめるところが1つも無い!」という子どもも、ほめられたいと思っています。という
より、そういう子だからこそほめる必要があるのです。「ほめ上手」とは、それができ
る人のことです。

叱るのも ほめるのも、家族が言うのと他人が言うのではずいぶん違います。場面に
よっても、違います。 仮に他人から見てほめることが1つも無い子でも、親ならほめる
ことが必ず見つかります。(親がほめてくれなかったら、誰がほめてくれるでしょう?)

、「ほめ上手」になることが、「叱り上手」になることでもあるのです。