幼児教育を語るひろば

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いじめ・自殺

いじめ
北海道滝川市で小学校6年の女児が いじめを訴える遺書を残して自殺した事件が報じられたのはつい先日のことです 地元教育委員会の不適切な対応ぶりも問題になりました

文科省の調査によると 全国公立学校でのいじめの件数は 1995年が60096件 2005年が20143件で減少しています でもこの数値は 統計の取り方によります つまり教育委員会に報告されたものだけですから 実数はこの数倍にも及ぶでしょう

昨日は 福岡の中学2年男子生徒が やはりいじめを苦にして自殺したということが報じられていました

いまや いじめによる自殺事件は 学校現場に そして学校を統括する教育委員会に どうやっていじめをなくし 自殺を防ぐかという 大きな課題を突きつけています

今朝のA紙の教育欄には 1994年11月に 愛知県西尾市で 中2男子生徒の大河内君が いじめによって自殺した事件を特集して お父さんへのインタビュー記事が掲載されていました

大河内君のお父さんは いじめによる自殺事件について 事件にふたをする大人の
エゴを指摘しています

「学校は事件を素直に受け止めて 次を起こさないようにどうするか考えるべきですが できればこのまま終わって欲しいという態度をとるところが多い 親も その話をしちゃいけないと ふたをする
 大人のエゴで子どもが考える機会を奪ってしまう 子どもはいろいろ思っているのに 考えないと次の道はひらけません・・・」


学校でいじめを防ぐ最も有効な手段は 先生が積極的に子どもたちと遊ぶことです 子どもと遊ぶと子どもの気持ちが分かります 心が見えてきます 何よりも 子どもの声が聞こえてくるのです いじめのサインもキャッチできます

幼稚園の先生方は 常に子どもと一緒ですからまずよいとして 小中学校の先生方が 子どもと遊ぶ姿は殆んど見られません 特に休憩時間が大事です 管理職が陣頭に立って子どもと遊べば 職員も付いてきます 私の経験では 始めはイヤミととる職員もいましたが 継続は力です やがて学校中に 子どもと遊ぶ雰囲気・環境がつくられて行きます

子どもと遊ぶ環境づくりが出来れば いじめを許さない環境も整ってきます いじめも 人間関係によって生ずる現象ですから 遊びを通して 心の触れ合う人間関係が出来れば いじめは自ずと影を潜めて行くのです

いじめの根は 生育環境によって伸びると言われます

先ず 家庭環境に不満がある子は ストレスが溜まって やがて外にはけ口を求めるようになります 次に 学校における人間関係が いじめの背景になることがあります 特に友人・先生との関係です さらには遠い原因ですが 大人社会の反社会的行動や犯罪などが 影響している場合もあります

ですからいじめる子の理由を知ろうとしても 彼らを取り巻く環境を理解しないと
なかなかいじめ解決の糸口は 見つかりません

また いじめる子どもは 自己顕示欲が強い 気まぐれだ 上っ調子な子が多い
などと言われます

いじめる子の何を直すか? いじめられる子をどう援助するか? 時によっては
児童相談所・警察・病院等の 専門家の知恵を借りることも大事です

自殺
一番子どものことを知っているはずの親が 子どもの自殺を止められなかったと
嘆き悲しむケースによく出会います

自殺する子は 心が弱い 自信欠乏だ 引っ込み思案だ 無口だ 自罰傾向が強い
等々と片付けられ易いのですが 実際はそうとも言えません 特殊ではなく ごく
普通の子どもも自殺します

子どもは いろいろなことで悩みます 苦しみます 中でも友人関係は大きなウエートを占めます

いじめを受けたり 集団で遊べなくなったり 成績不振で自信喪失に陥ったりした時 また 先生や親との関係がうまく行かなくなったり 思い通りに事が運ばなかったり 失敗したりした時に 子どもは絶望し 悩みます

日常子どもを見ていないと あるいは子どもの心を見失っていると そのサインに
親も先生も気づきません でも子どもが悩んでいる時 困っている時は 元気が
ありません

そんな時に 「元気を出せ!」 「だらしない!」 「怠け者!」と 励ますつもりの激励の言葉が かえって子どもを追いつめてしまいます 元気のない時に いくら「ガンバレ!」と言っても効果はありません 生きる意欲を失っているのですから・・・

意欲的な生き方に転換させる方法は 本人の気持ちを受け入れて 押し付けでなく
「相談相手になるよ」・「あなたのために必要な存在になるよ」 という雰囲気づくりを心がけることです 時間はかかりますが 子どもはそういう雰囲気の中で考えているうちに 自分が必要とする存在に気づき 心を開いて相談してきます やがては自分も 「他の人に必要な存在なのだ」 「必要な存在になろう」 と気づく時が訪れます

でもこれが出来るのはやはり親です 子どもの自殺を止められるのもやはり親です