幼児教育を語るひろば

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あめふり

東京は昨日から雨が降り続いています きょうは熱帯低気圧に変わった台風16号が 秋雨前線を刺激しているために雨足も強くなってきました

幼稚園在職中 毎月1回「子育てトーク」という会を開いて 子育ての課題をお母さんたちと話し合いました

ある時の会が雨の日と重なりました そこで 北原白秋作詩・中山晋平作曲の
「あめふり」の歌を話題に取り上げたことがあります

あめあめ ふれふれ かあさんが  じゃのめで おむかい うれしいな
ピッチピッチ チャップチャップ ラン ラン ラン
 (以下繰り返し 省略)

かけましょ かばんを かあさんの  あとから ゆこゆこ かねがなる

あらあら あのこは ずぶぬれだ  やなぎの ねかたで ないている

かあさん ぼくのを かしましょか  きみきみ このかさ さしたまえ

ぼくなら いいんだ かあさんの  おおきな じゃのめに はいってく


この歌の感想を お母さんたちに聞いてみました 

「お母さんが迎えにきてくれるのが 嬉しかった 母と一緒に歌いながら帰った」

「お店をやっていたので 親が迎えにこれなかった 今でもこの歌を聞くと 寂しかった
 ことを思い出す」

「じゃのめでお迎えの意味が 最近まで分からなかった」

「わざわざ ピッチピッチ・チャップチャップと 水溜りを飛び回って 叱られたのを
 思い出す」 等々

蛇の目傘は 今では歌舞伎の舞台でしかお目にかかれません また 都会の道路は舗装されているので 水溜りも少なくなりました それに ピッチピッチと飛び回るのに必要な雨靴(長靴)も 履かなくなりました 天気と生活の関係が 大きく変化しました

私はお母さんたちに 「雨が降り出したからといって すぐに傘を持って迎えに来ないように 心配する気持ちは分かるが その前に 雨が降ったらどう対応するかを考えさせる よい機会なのだから」 と言いました そして 「出来るだけゆっくり迎えにきなさい」 と付け加えました

実は 子どもたちに「お母さんは迎えにこれないよ どうする?」 と聞いたことがあるのです 子どもたちから こんな答えが返ってきました

「先生に傘を借りる」
「お母さんが来るまで 本を読んだり 先生とお話しをしている}
「電話をして いつこれるか確かめる」 
「近所の人にお願いして 代わりに迎えにきてもらう」
「ビニル袋に上着やバッグを入れて 濡れてもよいようにして走って帰る」


中にはベソをかく子もいますが けっこう臨機応変に対応しようとします 子どもたちにとって お母さんが迎えに来るか来ないかは不安なことですから 自分の行動を決めるには勇気が必要です でもそれは 自分で判断して行動する力に他なりません

私は 「雨降りは こんなチャンスを 子どもたちに与えてくれますよ」と おかあさんたちへ話しました

幼児期の子どもたちは 傘を持たない子を見れば 「かあさん ぼくのを かしましょか  きみきみ このかさ さしたまえ」 と優しく傘を差し出します そして 「ぼくなら いいんだ かあさんの  おおきな じゃのめに はいってく」 とお母さんに甘えます 優しいお母さんの下で育った子どもは 必ずそうです

子どもは 自立のために 色々学んで巣立って行くのですが そこにはいつも 暖かく見守る お母さんの優しい笑顔が不可欠です