幼児教育を語るひろば

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個性

ずいぶん前の卒業式の式辞で 中学に進む子どもたちへ 有島武郎の文から引用して 「個性」について話したことがあります

「自己におもねるまい 自己を軽蔑しまい 自己をそれがあるべき相当の位置に置こう もしその位置が与えられなかったら それを発見し創立することに骨を折ろう」 というものです

「自分の個性を正しく評価しよう もし個性が分からなかったら 個性を創り上げることに 努力しよう!」と 私は補説しました

人生の喜びというものは 個性の発見から それを活かした  創造の喜びに他ならないと 私は思います ただ「創造」と ひと言で言うものの なかなか難しいことです 「コロンブスの卵」の話に似ています 自分で考えるのは難しいけれど 真似するのは簡単なことです

「玉磨かざれば 光なし」 と言います 豊かな個性・優れた個性からは その人のゆかしさが偲ばれます 個性を身につけるには 努力が必要となります 努力というよりは 積極的に 豊かな個性・優れた個性を求める姿勢が 大事です

個性は 生まれながらにあるものではなく 造られるものだと考えます 生まれながらにしての個性が1分 残りの9分は 努力によって形成されます

人間の知恵・知識・思考等は 個性によって支えられています 個性が豊かでない・優れていない人は 僅かな知恵・知識・思考しか 身につきません ですから 自分が知らない・常識が無いことも 思慮分別に欠けることも 気づかないのが普通です 
こういう人たちは 行動してしまった後から 事の重大さに気づく傾向があります

今年も桜の季節が巡ってきました 桜といえば アメリカ合衆国初代大統領ワシントンの 桜の木を切った話は有名ですね
ワシントンは 父親からもらった新しい斧の切れ味を試すために 父親が大事にしていた桜の木を 切ってしまいました 後で父親に責められた時に 嘘をつくことは出来ないと 正直に話して謝ったという話です 父親は その正直さを褒めました ということは ワシントンの人格を 認めてくれたということです

正直とか 嘘つきとかいうのも 人の心に育つ個性です 個性は形式ではありません これが個性という定義もありません だから 自分の個性に気づかない人も多いのです 個性は その人の心に根づいて 行動として表れるものです