幼児教育を語るひろば

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団塊の世代

終戦の翌年(1946年)から いわゆるベビーブームの時代がやってきました いま「団塊の世代」と言われる人たちの 誕生です 「団塊」というのは 地学で使われる言葉です 土の粒が固まった小さな塊りを「団粒」と言います 団塊は少し大きな塊りと考えて下さい つまり 人数の多い世代を表しています

団塊の世代が学んだ1950年台に 私は小学校に勤めました どの学校も児童数が増えて 1学級50~60人編成が普通でした 教室は子どもの机だけで一杯になり 通路が確保できず苦労しました 教室内を移動するには 着席している子どもを立たせて 椅子を机の下に入れさせてから その背後を 横歩きして行くという状況でした

いま 50~60人学級時代のことを 若い先生方に話すと 「それで授業が成立したのですか?」と 不思議がります 実際 現在は20~30人学級が多いので そう思うのも当然です それに 少人数学級の要求が強いこの頃ですから・・・

先月 1960年に卒業させた子どもたちの(といっても もう57~58歳です)クラス会がありました 56人のクラスでしたが 幹事が 「今日は都合の悪いものが多く 35名の集まりです」 と恐縮していましたが 私は (いまの学校なら1学級余だ)と 内心そう思いながら 聞いていました

会の中で 「56人学級で困ったことは何か?」と 私は聞いてみました 皆しばらく考えていましたが 「思い出せないなあ」という声が多く 1人が「トイレに行くのが大変だったかな?」 という程度でした それより 「友だちが多くて楽しかった」 「活気があった」 「聞き漏らしては大変なので かえって先生の話に集中できた」 「多人数のパワーを知っているので 何ごとも協力した」 「授業中動けないので 休み時間は 天気に関係なく外で遊んだ」 「助け合って行動した」 「グループ活動に慣れた」等々 プラス面を話していました 「人数が多いので 授業中に内職していても 見つからなかった」と告白して 大笑いする場面もありました

私もそう思いました 少人数学級にしたからといって 授業効果が上がる保障はありません 人間同士の関わりが 少なくなればなるほど 集団ばかりでなく 個人のパワーも活気も 無くなっていくように思います

学校教育における学級の果たす役割は 人数とはあまり関係無いと思います 勿論 教室から溢れ出す人数では困ります また 広い教室に 子ども2~3人でも 寂し過ぎます (少人数学級の要求は もう少し根拠を明確にする必要がある)

大事なのは 学級における 教師と児童・生徒 そして 児童・生徒同士の人間関係です いずれも バランスの取れた 信頼関係に裏づけられたものでなければなりません 教師と児童・生徒の絆になるのは 何と言っても 教師の人間性・教育観・指導力です それが 信頼関係を支えます

「団塊の世代が 第2の人生をスタートする」と マスコミが伝えています でも 私は心配していません 彼らは 幼い時から多人数の中でパワーを身につけ しっかりと
自己確立してきたのですから