幼児教育を語るひろば

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幼年期 2

幼年期には 本能的な行動が見られるのも 特徴の1つです そういう行動を散見すると 人間も動物であることを あらためて思い知らされます
動物的な行動が だんだん人間らしくなって行くのは 豊かな大脳のお陰です ただ 人間として 1人前に成長するには たいへん長い時間を必要とします

人間は 生まれつき持っている性質よりも これから発達して行く 可能性のある性質の方が 多いのです

赤ちゃんは お腹が空いたり 不快だったりすると 本能的に 泣いたりぐずったりします 泣いてうるさいからといって 乳幼児に殴る蹴るの暴力を振るって ついには 死に至らしめるような事件が よく起きます こういう加害者には いくら言っても分かってもらえませんが 幼子が泣くのは 生きるための 本能的な叫びであることを 知って欲しいと思います

空腹で泣くのを 食べ物を探す本能の表れとすれば 幼児がアチコチ動き回って 色々探索する活動も 食べ物を探す本能の1種です その証拠に 手にした物を 片端から口へ持って行きます
その時 唇と舌の粘膜が 反射的に食べ物かどうかを調べています といっても 文明の発達した現代では 幼児には区別できない危険な物が いっぱいあります だから 親は注意しなければなりません

お腹がいっぱいになると 赤ちゃんは 乳を与えても飲もうとしません イヤイヤをして 拒否する場合もあります この 拒否と反抗を 勘違いする時が よくあります 
特に 2~3歳児になると 拒否と反抗の区別が つきにくくなってきます 実は 子どもなりに理由があって 拒否する場合が多くなるのです

「食事よ!」 「お風呂に入りなさい!」 「寝間着に着替えなさい!」 「遅いからもう寝なさい!」 等々 指示しても なかなか言うことを聞かなくなります
こんな時は たいてい 「もっと遊びたいのに」 「テレビが見たいのに」 「大人の仲間に入っていたいのに」 「気分がわるいのに」などと 子どもの側にも理由があるのです 自我が発達してきた証拠です くれぐれも反抗と受け止めずに 子どもの様子を見つめて欲しいと思います

探索的な行動派 食べ物を探すだけではありません 自分の身を守るための 防衛本能でもあるのです
自分の周りのものに 常に関心を持って行動しなければ いつ敵に襲われたり 危険に出会ったりするか分かりません ですから 探索行動は 生きるために必要な 重要な防衛能力です これによって 子どもたちは 安全を確かめながら 自分の生活の場を どんどん広げて行くことが出来るのです

そのために 子どもは あれこれと質問するようになります そして 言語能力も 急速に発達してきます
ですから 子どもが あれこれいじくりまわったり 質問したりすることを 面倒がらずに 暖かく受け止めてあげて ていねいに対応するよう心がけましょう

赤ちゃんは 耳に聞こえる心地よい声や 音の刺激を感じて 言葉を覚えると言われます ですから 優しい声 はっきりした そして静かな言葉で 話しかけてあげることが とても大事になります

競争心は 闘争本能の表れと言われます 3~4歳になると 「1番になりたい」 「偉くなりたい」 「認められたい」 「褒められたい」 という気持ちを 自然と持つようになります この闘争本能は 上手に育てなければ危険です 争い好きで 攻撃的な人間に育っても困ります 逆に 争いを恐れて 逃げ回ってばかりいる人間になっても困ります

「にらめっこ」は 攻撃的な遊びです 「挨拶」は 攻撃から逃れる術が 様式化したと言われます 普通 両者に矛盾はありません 
ですから 大事なことは 攻撃と逃避のバランスがとれることです

「1番になれ!」 「偉い人になれ!」と お尻ばかり叩いて追うような育て方では 感心しません 子どもを信じ 認め そして褒めながら 競争心を引き出す そのバランスが求められるのです