幼児教育を語るひろば

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幼年期 1

いまから40年前の1966年 岩波書店から「家庭教育」というタイトルの 4部作が出版されました その2冊目が「幼年期」です 当時 日本の教育界をリードしていた人たちの著作ですし 岩波書店というブランド名もあって たいへん評判になりました

参考までに 4部作の題名だけ紹介しておきます
(1)教育とは何か (勝田守一 著)
(2)幼年期 (勝田守一 山住正己 松田道雄 著)
(3)少年期 (    同    上      )
(4)青年期 (勝田守一 佐山喜作 松田道雄 著)

「幼年期」には 子どもの誕生から青年期に到る 子どもの成長の意味と 家庭・学校・社会との関わりについてが 具体的に書かれています
しかも 発達心理学的な裏付けや 幼児教育・小児医学的な立場からも 見解が示されていますので 幼児を抱える家庭の必読書になりました

私自身 小学校教師として 油が乗りかかってきた頃ですから 新しい指導内容・方法を求めて 何べんも読み返しました その影響は 今でも残っているように思います

この本が あまりにも行き渡ったせいで 逆に そこに記述されていないような行動を 自分の子どもに見つけると 問題行動として心配する風潮さえ出てきました
本にまとめると どうしても 第1章 第1節 ・・・・ というように 枠組みして構成しますから そこへ我が子を 無理やりに当てはめようとするわけです 子どもを枠にはめて 評価するようになったのも この頃からだと思います

心と行動の成長には 個人差があります
幼年期・少年期・青年期と分けていますが 何歳から何歳までという規定は無いのです 成人した我が子を振り返って考えても いつが幼年期だったのか はっきりしないのが実状です ですから 幼年期だから 少年期だから というように子どもを捉えるのは あまり感心できません それよりは 今の我が子を よく見つめることが 何よりも大事です

ここでは 幼年期の特徴だけを紹介しておきます (これも一般論に過ぎません)

2~3歳頃までは 大人の指示に従い 大人の真似をして行動します ところが 3~4歳になると 大人の保護から少しずつ離れて 自分で適応できる範囲を 少しずつ拡げて行きます
5~6歳は 大人から分離して行く過程です 自分自身で判断し 行動しようとします そして 次第に大人に近づいて行きます

この頃は 自我の発達にも関係しますが 探求心が旺盛です [子どもの根問い]と言います 「これは何?」「どうして?」「どうなっているの?」等々 物事の根源を質す問いが 多くなります
この傾向は 遊びにも現れます 新しい遊びを求め(オモチャなども) 経験済みのものは どんどん捨て去ります

幼年期をひと言で言えば 未来への成長の 基礎になる時期でしょう