幼児教育を語るひろば

幼児教育を語るひろば

能力・適性を伸ばす

久しぶりに 幼児教育の話題です

知人のMさんが 来春小学校に入るお子さんのため 「就学時健康診断を受けに学校へ行って来た」 と話していました
今は どのような内容か分かりませんが 私が勤めていた頃は 健康診断の他に 知能テストや 運動能力の調査を実施していました いずれも 普通学級で学習できるかどうかを調べるためと 能力・適性に応じた指導を行うため というのが理由でした

然し 健康診断はともかく 知能テストや運動能力調査は あまり効果が無く かえって 差別につながるということで だんだん廃れて行きました
実際 入学前の子どもたちに 学者が作った知能テストを実施しても 入学後の学習とは つながりません また 室内で簡単な運動をさせたくらいでは 本当の運動能力も分かりません ですから あまり意味が無いのです

この時期の子どもたちの 能力・適性を客観的評価すること自体 無理なのです 加えて 知能テストも運動能力調査も 結果はあてになりません
かえって 無意図的に編成したクラスで 全ての子を学習させた方が 効果的であると かなり前から 言われてもいました

元々 子どもは十人十色 その能力・適性は 実に多様です その多様性が 子ども相互を刺激し合って クラスの人間関係のバランスを 保っているのです

個に応じた指導というのは 現代教育の基本です 「みんな違ってみんないい」のです 鉄は鉄なりに 銅は銅なりに 金は金なりに 鍛えてこそ それぞれの能力・適性が活かされ 値打ちが出てきます

能力・適性を 「長所」という言葉に置き換えてみましょう
鉄にも 銅にも 金にも それぞれ長所があります 鉄が 銅や金の長所ばかりにとらわれていると 鉄自身が 自分の長所に気づきません 銅も金も 他ばかり気にしていたら 同じことです

子どもの長所に 最初に気づくのは母親です では どうしたら気づくことが出来るのでしょうか? 気づくチャンスは 2回あります

3~4歳児は アニミズムの時代 夢見る時代などと言われます ですから 現実的でない 夢想的な言動が多いのです 長所を認める第1のチャンスが この頃です

例えば 折れた草花を見て 「痛そう」「可哀そう」と言う子は 心の優しい子かも知れません 砂場で山を造り 水を流して遊んでいる子は 砂の性質に気づいたようです 物事を納得するまで探求する子どもかも知れません どこへでも絵を描く子は 画才があるのかも知れません というように 子どもがやっていることを 先ず認める姿勢が大事なのです

5~6歳児になると だんだん理屈っぽくなってきます そして 「なぜ?」「どうして?」を連発します 第2のチャンスは 子どもが 色々と疑問を投げかけてくる時期です

この時 子どもが 何に興味・関心を持ち どう対処しようとしているのか そして 解決しようとしているのかを よく見極めて下さい 長所が見えてきます 面倒がらずに 相手になってあげて下さい

子どもの長所も 環境が悪いと見えませんし 伸びてもきません この頃の環境で 大きなウエートを占めるのが 家庭における人的環境です 特に母親の 無関心な言動が 子どもの長所を いつの間にかつぶしてしまったり 消してしまったりするので 注意しましょう

幸いなことに 遺伝学的にも 親子は 興味・関心を共有できることが 証明されています ですから 家族団らんの折には 子どもの興味・関心を話題にして 子どもの長所を認めるように 心がけましょう

長所が花開く時期は 人によって異なります 早熟型と晩熟型があるのです 他人と比べるのはやめましょう また その必要も無いのです 早教育が合う子もいますが 大器晩成型の子もいることを 忘れないで下さい