幼児教育を語るひろば

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(旅のメモ・3) 広島の酒

酒造りと子育ては同じ 愛情かけて取り組まないと 良い酒は出来ない!

広島県立農業技術センターに勤めるKから 「酒造好適米」の研究資料をもらいました そこに 次のようなことが書かれていました
「広島は 酒造りと酒米栽培が盛んです 高品質な広島の酒米は 育種・醗酵・栽培・生産流通の異業種4分野が持つ 技術の結晶です」

日本では昔から 兵庫の灘 京都の伏見 そして安芸の広島が 三大銘醸地と言われていました 近年「淡麗辛口」が人気で 新潟や山形の酒が有名になってきましたが まだまだ 三大銘醸地の酒にはかないません

広島市出身で 随筆家・評論家の佐々木久子氏 というより 雑誌「酒」の編集長 と言った方が 通りがよいと思います 彼女は 広島の酒について 雑誌で次のように述べていました
「広島は 瀬戸内の海の幸 山の幸 里の幸がとてもいい だからこそ それにピッタリ合うお酒を造っていくことが 先ず大事です
(中略) 広島はほとんど軟水ですから やさしい甘口の酒が主流です 甘くてもキレのいい清浄な酒です」

日本酒は 酒米 そして水と 切っても切れない関係にあります 特に いい酒米があることは 絶対条件です 酒造りに適した米が 「酒造好適米」です 前述の農技センターでは 広島を代表する 「八反錦」という酒米を中心に 酒造好適米の研究をしてきました 
資料によると 八反が生まれたのが 明治8年とのことです(民間人が育成) その後は 農技センターによって 改良が進められました そして 1962年「八反35号」 1983年「八反錦1号・2号」 1994年「こいおまち」 1998年「千本錦」等が生まれたのです 「千本錦」は 兵庫の「山田錦」と 広島の飯米・酒米の「中生新千本」を掛け合わせてできた新品種で 期待される酒米のようです

こんなことを勉強してから 私は Kに紹介してもらって 西条町の「福美人」という 大正7年創業の酒蔵を訪ねました ネーミングの由来は 元々地名が「福人」と言う所なので 美人のように 優しく豊かな味になるようにと 命名したそうです

「福美人」は 全国酒類品評会の最高位を 度々受賞して 「審査標準酒」の栄誉を獲得したため 酒造技術の養成機関としての指定も受けました そのため 「西条酒造学校」とも呼ばれ 杜氏の養成蔵として 全国に知られた存在になったそうです
古い酒倉が展示室のようになって 保存されていました ふくよかな日本酒の香りに包まれながら 醸造過程を見学しました
そして 高い醸造技術による何種類かの「福美人」美酒を ご馳走になりました 酒は 五味のバランスが大事だと聞きましたが (甘・酸・辛・苦・渋が 酒の五味) 中でも大吟醸酒が 五味の調和した絶妙の味と香りを持っているなと 私は感じました 
至福のひと時とは こういうことです

「それ程に うまきかと 人の問うたらば 何と答えむ 此酒の味」  (牧水)