幼児教育を語るひろば

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保育雑感

きょうの日記は 幼稚園・保育園の先生方に 読んで頂けると幸いです

楽しくなければ
昨夕 ご近所のHさんと お孫さんに会いました 「散歩ですか?」と 声をかけると 「幼稚園で補習があったので 迎えに行ってきたところです」 との返事でした 「補習って 何をするのですか?」 重ねて質問したら 「週2回 英語と受験のための勉強です」 ということでした

興味があったので 内容について尋ねてみました 3時から4時まで約1時間 特別に専門の先生が見えて 指導されるそうです 指導料は 別途払い込むとのことでした
私は つい「楽しい?」と お孫さんに聞いてみました お孫さん(男児)は にっこり笑って Hさんの顔を見るだけでした するとHさんが 「頑張れば自転車が買ってもらえるので 結構張り切っていますよ」 と笑いながら話されました
これも 少子化時代における 幼稚園の生き残り策なのでしょうが 子どもにとって どうなのでしょうか? 楽しいことなのでしょうか? 考えさせられました

ご褒美の自転車は 確かに楽しいことでしょう でも ご褒美が無ければどうなのでしょうか? 仮にこのお孫さんが 有名小学校に合格しても その後何時までも ご褒美で釣るわけにはいきません

幼稚園も 保育園も 本来「遊び」を通して学ぶ場です 最近 特に幼稚園では 「遊び」を中心にして 保育活動を実施している と謳うところが少なくなりました 「遊び」という言葉は 親たちに 人気が無いようです Hさんのお孫さんが通うような幼稚園は 応募者も多いと聞きます

「遊び」を通して何を学んでいるか? 現場の先生方に もっともっと ご自分の経験も加えて アピールして欲しいと願っています 私は 次のような成果があると思いますが まだあるのではないでしょうか?

*友だち関係が広がる  *運動能力が向上する
*好きな遊び・場で 気持ちが安定する  *集団意識が深まる
*創造的な遊びを通して 考える力がつく  *自然の事象に 興味・関心を持つ
*遊びを工夫することで 探究心が育つ  *幼稚園・保育園が楽しくなる

チームワークで
幼稚園でも保育園でも大事なのは 保育室の環境構成です ひと言で環境と言っても 物的なもの 人的なものが考えられます

保育室の環境は 日常的に 直接子どもたちへ影響を及ぼしますから 軽視できません 実際 先生方は 保育室の環境づくりに 気を使っています それぞれが 子どもの発達段階に応じながら 創意工夫して 一生懸命に取り組んでいます でも多くの場合 問題があります
それは 園の保育目標が感じられるような 工夫が足りないということです つまり 自分の園では こういう方針で保育に当たり こういう子どもに育てたい という主張が見えるような 環境構成です

ですから 学級王国的な 保育者個々の環境づくりは 今や時代遅れだと言いたいのです そこで 組織的な環境構成の体制が必要です 「3人寄れば文殊の知恵」と言います 保育者全員が 保育方針を共通理解して 皆の知恵を集め 環境づくりに当たります
要はチームワークが大事です すると 保育室の環境も 子どもたちのために ずいぶん変わってくると思います

保育園の先生へ
私は公立幼稚園に勤務しましたが それと隣り合って 公立の保育園がありました それで 時々お邪魔しては 保育の様子を見せて頂きました

保育園の先生方からは 「子どもたちの生命・生活を預かっている」 という使命感のようなものが 何時伺っても感じられました ですから 子どもたちへの目配り 気配りが とても行き届いていました でも 先生方のストレスは 相当たまるだろうなと
拝見していました

ただ そのためでしょうか? 子どもの側から考えると 息抜きの時間や場 そして自由時間が 少ないように思いました ですから 時間割的な規制もあって 散歩の時間 遊びの時間 食事の時間 昼寝の時間 おやつの時間 等々と きちんと区別されていました

発達段階も巾があり 多人数を看なくてはならないので 無理も無いとは思います でも もう少し ノンビリと保育を考えたらどうでしょうか? 例えば おやつも昼寝も その子が必要な時に 自由にとらせるとか? そのために 先生方がチームをつくって対応したり 異年齢児の関わり方を工夫したりするとか?

保育園も 大事な幼児教育の場です 親はまだ 子どもを預ける所 というイメージが強いと思います この際思い切って 預かる保育から育てる保育へと 個に応じた指導内容へ 転換されてみるのは如何でしょうか?

たった1園を拝見しただけでの意見ですから 当たっていないかも知れません 間違っていましたら お許し下さい