幼児教育を語るひろば

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赤ん坊が泣くこと

[台風14号が九州地方を襲う 大過なく通り過ぎるよう祈る もし災害が発生しても ニューオーリンズの二の舞とならないよう願う]
「裸のサル」から もう一つ紹介します
泣く反応は 我々が出生の時から存在します ほほえみは 少し遅れて約5週間で現れます 笑いは 3ヶ月または4ヶ月まで 現れません
泣き声は 我々が発する 最初の気分信号です これは 最も基本的で 本能的な行為と言えます 赤ん坊は 色々な原因で泣き声を発します 痛い時 飢えた時 一人ぼっちで置き去りにされた時 奇妙で見慣れない刺激に直面した時 突然に体の支持を失った時 望みのものを得られなかった時 等々 赤ん坊は泣き声をあげます 
原因は 肉体的な苦痛と不安によります いずれの場合も 泣くという信号が発せられると それは親の保護反応を導き出します 泣くことで 親子の距離が近くなり 子どもは 抱きかかえられたり ゆすられたり 軽くたたかれたり さすられたり等してもらえます こうして子どもは泣きやみますが それでも泣き続ける時は 子どもの体調を調べたり 苦痛の原因を探したり 泣く信号がやむまで親の反応は続きます
一部の母親は 初めの3ヶ月間 絶え間なく泣き続ける赤ん坊に ひどく苦しまされると言われます 親には止めようがないので 赤ん坊に 何か肉体的欠陥があるのではと 心配します 確かにそういう場合もありますが 泣き続ける赤ん坊を持った母親の行動と おとなしい赤ん坊を持った母親の行動を 比較してみると 違いのあることがよく分かります
前者の母親は 赤ん坊を扱うとき オドオドしていて神経質であり 不安気です 後者の母親は 慎重で落ち着いており 平静です 大切なのは 赤ん坊が この感じ易い段階で すでに触覚的な「安心」および「安全」と 触覚的な「「不安」および「危険」との違いを するどく認識しているということです
動揺している母親は 生まれたばかりの赤ん坊に どうしても自分の動揺から発する信号を 伝えてしまいます 赤ん坊はこの動揺の原因から 自分を保護してくれという信号を それなりの方法で 母親に送り返します これはただ 母親の悩みを増大させる働きをするだけで それがまた 赤ん坊を益々泣き叫ばせる結果になります 結局赤ん坊は泣きすぎて 体をこわしてしまうことになります
この悪循環をたち切るのに必要なのは 母親がこの状況を受け入れ 自分自身を冷静に保つことだけです でも心配はありません たとえ母親がそれをやりおおせなくても 3~4ヶ月過ぎると 自然に解決する場合が殆んどです それは 子どもが本能的に 母親を保護者とみなして 反応するようになるからです
母親を認めるようになった証拠は 笑いの反応です 笑いの反応は 泣く反応から 2次的な信号として進化したものです 笑うようになったら 母親は もはや不安な刺激を発するものとしてではなく 信頼できる親しい顔となります たとえ母親が 不安な刺激を なお発し続けたとしても それは 親しいことの分かっているものから発せられているのだから もはや警戒するものではなくなっています こうして 赤ん坊が 母親との結びつきを深めて 母親を安心させるという 好循環に変わります 
泣く気分と笑う気分は あまりにも違うので 類似点を見落としがちですが ほほえみや笑いは 泣く行動パターンから発展しました この話は またの機会にゆずります