幼児教育を語るひろば

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アメリカ人気質

トランプ大統領の身勝手な言動が、話題になっています。マスメディアとの対立も報じられています。身内の共和党や同党寄りのメディアまで、大統領に物申しています。

トランプ大統領に反対するデモが、今も続いています。自由の国アメリカらしい混乱ぶりです。これもアメリカ人気質の表れでしょうか?

アメリカは移民の国ですし、国家としての歴史も浅く、国民気質も多様です。だから自分の考えを主張し、自分を守るのは自分しかいないという傾向が強いのです。良く言えば個性尊重、悪く言えば自己中心です。


子育てにもこの気質はよく表れています。いくつか紹介してみましょう。

日本人は、意識するかしないかは別として親の財産を当てにします。親もせっせと財を増やして、子供のために残そうとします。

ところがアメリカ人は、親は親 子供は子供の考えが徹底しています。外出先で親は豪華なレストランで食事をしても、子供はカフェテリアで質素な食事で済ませます。

観劇でも両親は着飾って特別席、子供は天井桟敷で別々でも当たり前です。乗り物でも、親は一等席 子供は普通席が常識です。誰も不思議に思いません。

しつけは学校に期待することではありません。しつけは家庭の問題です。それに宗教が(キリスト教)、しつけの土台にあります。

子供が悪いことをすれば(モラルに反する行為も)、家庭の(地域も含めて)問題として注意します(叱ります)。自分の子供だけではありません。近所の子供が悪いことをした場合も同じです。

「言うことを聞かないから、学校で先生が叱って下さい。」 と、親が先生に泣きつくようなことはありません。

アメリカ人の子育てで感心するのは、負け方上手な子を育てることです。1度や2度の失敗や敗北にも、びくともしないような子に育てます。

アメリカ人は、「 失敗の無い人生など、あり得ない。だから早くに負け方上手のくせをつけてやって、回復力の強い人間に育てる方が、何よりも大事で幸せな
こと。 」 と言います。

アメリカの親は、子供へ安易に小遣いを与えません。小遣いが欲しければ、自分でアルバイトして稼ぐように勧めます。

アメリカの子供のアルバイトとしてよく耳にするのは、芝刈り・ベビーシッター・農場や牧場の作業・スーパーやファーストフードチェーンでの皿洗い・・・ などです。ただ最近は、未成年者の就業規則が州によって厳しいところがあるようで、アルバイト事情も変わってきたと言われます。

以上はアメリカ人の自立心を育てるのに役立っています。


日本ではどうでしょうか?  負けるのはかわいそう。 劣等感を持たせてしまう。 だから転ばぬ先の杖、競争は避けて、安心して人生が過ごせるようにレールを
敷いてあげよう。 そんな雰囲気はありませんか?


アメリカ合衆国第39代大統領ジミー・カーターは、ピーナッツ大統領とも言われます。彼がジョージア州の農家で育ったことにも由来します。

自伝で彼は、こんなことを書いています。

ピーナッツの時期になると、午後には父の畑に出かけ、ピーナッツの蔓を土から抜き取って、小さな荷車に積み上げ、家の庭に運んでくるのが日課であった。緑色をした蔓から豆をもぎとり、殻についている泥を落とすため水を汲み上げながらよく洗い、一晩中水につけ、次の朝塩水でゆでるのである。約半ポンドずつを約20の紙袋に入れ、およそ2〜3マイルほど汽車の線路づたいにプレインズの駅まで歩いて、そこの通りでゆでたピーナッツを売ったのであった。全部売ってしまった時は、また、家に戻って同じことを繰り返した。

ピーナッツ販売はその頃の私にとっては、大事業に思えたが、少なくとも私が小さな実業家であったことにちがいはない。ピーナッツを売って1日約1ドルの総収益をあげ、日曜日には度々5倍のピーナッツを売った。だから私が9歳になる頃には、5俵の俵を買えるだけの金の貯えがあった。



日本人気質はどうでしょうか?  儒教精神が色濃く残る日本の風土です。子育ては、やはり過保護ではないでしょうか?



笑う門には福来る

 参院選、終わってみれば自公民。

笑う門には福来る
いつも笑い声が満ちていて楽しげな家庭には、自ずから幸福が訪れるということです。「和気財を生ず」という諺もあります。

泣いて暮らすも一生、笑って暮らすも一生なら、笑って暮らす方がいいに決まっています。有為変転は世の習いです。明日は明日の風が吹くくらいの軽い気持ちで、あれこれ悩みながら1日を過ごすよりは笑顔で過ごしましょう!

「怒れる拳笑顔に当たらず」です。笑いは、大事なコミュニケーション手段です。

ところで、笑い方は色々あるようです。辞書で調べてみました。中にはあまり感心しない笑い方もありますが・・・

・微笑  ・談笑  ・爆笑  ・哄(こう)笑  ・苦笑  ・失笑  
・嘲笑  ・嬌(きょう)笑  ・大笑い  ・高笑い  ・馬鹿笑い
・引き笑い(息を吸いながら笑う)  ・半笑い(半分笑う)
・つくろい笑い  ・忍び笑い  ・盗み笑い  ・作り笑い
・独り笑い  ・思い出し笑い  ・照れ笑い  ・泣き笑い  ・・・
 など。

笑いは、 癌の治療にも効果があると言われます。 最近は,「 笑いヨガ 」・
「 笑い体操 」などに人気があります。「 日本笑い学会 」という権威ある組織まであります。


泣くのは多くの動物に見られますが、笑いは人間独特の行動です。でも動物学的には、泣くことと笑うことには共通点があります。

泣く時も笑う時も、筋肉の緊張を含み、口を開き、唇を引きつらせ、呼気を強めた大げさな呼吸をします。また笑いが高じると顔は赤くなり、涙が出ます。笑いは、泣く行動から進化したものとも考えられます。

泣くことは誕生時から存在しますが、笑いは生後3〜4ヶ月まで現われません。笑いが現れる時期は、親を認識する能力の発生と一致します。

実際に赤ん坊は、自分の母親を識別するようになると、のどをならして甘えるようなしぐさをします。それが、笑う行為に発展して行きます。

赤ん坊の笑いは、母親との遊びから生まれます。「 いないいないバー 」・「 お手手パチパチ 」・「 高い高い 」・・・ など、母親の発する遊びの信号に(メッセージに)、赤ん坊が安心して反応する行動です。

やがて母親は、意図的にくすぐりの遊び信号で赤ん坊を笑わせるようになります。母親と赤ん坊のドラマティックな相互作用によって、笑いの感情は育って行くのです。

母親の信号が怖すぎたり苦痛に過ぎたりした場合には、子供の反応は泣く方へと切り替わります。母親が赤ん坊を扱う時に、オドオドして神経質だったり不安気だったりすると、触覚的にも感じ易い赤ん坊は、「不安」・「危険」と認識するのです。

反対によく笑う赤ん坊の母親は、子供を扱う時には慎重で、落ち着いて平静心を保っています。だから赤ん坊は「安心」・「安全」を認識しているので、よく笑うのです。

子供の成長にとって、笑いは有力な社会的武器となります。


  *参考文献  「 裸のサル ー動物学的人間像ー 」 ・ デズモンド・モリス著
                       日高敏隆 訳   河出書房新社発行




豊かさの陰に貧しさ

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      広島港の花火大会 (昨年7月)

 今夜は七夕祭り、星空が仰げますように・・・

  ささの葉 さらさら   のきばに ゆれる
  お星さま きらきら   きん ぎん 砂子


  五しきの たんざく   わたしが かいた
  お星さま きらきら   空から みてる



最近日本の子供たちの世帯所得の格差が、よく話題になります。日本は国際的に見ても、子供の格差が深刻だと言うのです。平和で豊かな日本と言われるのに、信じがたい話です。

4月にユニセフは、「先進国における子供たちの幸福度の格差に関する順位表」なるものを発表しました。それによると、OECD (経済協力開発機構) または EU (欧州連合) に加盟する41ヶ国中、日本は8番目に格差が深刻な国であることが明らかになりました。言葉を変えれば、日本の子供たちの幸福度は低いということです。

   ユニセフの調査による日本の状況
① 相対的所得ギャップ → 60 . 21%
② 子供の貧困率    → 15 . 8%        (厚労省の調査では16 . 3%)

   (注)
① は、子供のいる世帯の所得分布の下から10%にあたる子供と、分布の中央値との子供の世帯所得の格差を示す指標。
(下から10%目の子供は、中間の子供の40%未満の所得で暮らしている。)
② は、各国の相対的貧困ライン(所得の中央値の50%)を下回る世帯で生活している子供の割合。

今回の調査によって、日本は国際的に見ても子供の格差が深刻な国であることが分かりました。ユニセフは、貧困率が大きいほど格差も大きいと言います。

加えて日本の世帯所得の底辺の格差は、拡大傾向にあります。そして中間層の所得が増しても、底辺(所得の低い層)では減少する傾向にあります。

相対的な所得値では貧困の基準を高く捉えがちなので、日本は深刻に考え過ぎるという声もありますが・・・

わが国の貧困ラインは、122万円だそうです。でも所得格差は、子供たちの力だけではどうにもなりません。1人暮らしという子は少ないので、これは家庭の問題です。中でも1人親世帯、特に母子家庭の問題になります。

貧困は、仕事・教育・暮らしぶり・娯楽・・・ など、家庭生活全般に悪影響を及ぼします。実際に、不登校・学力低下・盗み(万引き)・脅迫(恐喝)・風俗犯・・・ などの事例が報告されています。

子供の貧困や格差を改善するために、衣食住を支援する NPO などの活動もありますが(支援ハウス・子供食堂など)、まだ十分な成果をあげているとは言えません。でも支援活動は増えているというのが、何よりです。

それに日本は、 OECD の「生徒の学習到達度調査 (PISA) 」によると、習熟度の低い生徒の割合が比較的少ないのが救いです。
( OECD 平均12%に対して5.5% )

「ボロをまとった少年を尊敬せよ」という言葉もあります。野口英世も岩崎弥太郎も、貧困の中から身を興しました。
  
「求めよ、さらば与えられん。たずねよ、さらば見いださん。門をたたけ、さらば開かれん。」 です。

貧しさから子供たちが抜け出す手助けをしましょう!



子供の騒ぎが気になる

日曜日の午前10時頃、私鉄の下り電車は空いていました。 M 駅から私が乗車した車両には、すでに十数人の子供の団体が乗っていました。どこかの子供会でしょうか、幼児から小学生まで混じって、これから沿線にある遊園地のプールへ行くようです。子供たちは嬉しいのか、すっかり興奮しきっています。母親らしい数名が引率者のようです。

子供たちはあちこちに散らばって、大声で話したり駆け回ったりしてはしゃいでいます。私が腰を下ろしている座席の前で、駆けて来た小学3年生くらいの男の子が転びました。

私はつい見かねて「 危ないから電車内で駆けてはダメ!  静かに座っていなさい! 」と、注意しました。でも面識が無い老人の注意など、子供たちは聞く耳を持ちません。

私の注意に気づいた母親の1人が  「みんな静かにして座りなさい! 」  と、 声をあげました。それでも子供たちは、なかなか言うことを聞きません。

実は長いこと小学校や幼稚園に勤めていた私には、子供の騒ぎはあまり気になりません。然し一般の人たちは、この騒ぎに耐えられないだろうなと、つくづく思いました。

最近幼稚園や保育園の新設が、地元住民の反対で取り止めになる話をよく耳にします。「子供たちの騒ぎが気に障る」というのが理由です。実際この騒ぎを目にしたら、無理もありません。

然しこのまま騒ぎを認めて放置していたら、幼稚園や保育園は永久に造れません。それに子供たちの人間形成にも悪影響を及ぼします。
どうしたらよいのでしょうか?

幼児期〜児童期に、子供たちが騒いだり・いたずらしたり・物を壊したりするのは、発達過程での特徴です。好奇心や探究心の表れです。これを抑えると、自発性や社会性が育ちません。言語能力も運動能力も発達しません。

子供たちの騒ぎは、集団になると増幅します。一人だと滅多に騒ぎません。友だちと一緒だから、はしゃいで騒ぐのです。だからこの問題(迷惑行為)を解決するには、子供個々の指導が鍵になります。

騒ぐのは発達過程で必要な経験と言っても、人に迷惑をかけるようでは困ります。そこで親の(大人の)役割が重要になってきます。

役割を一言で言うと「しつけ」です。しつけの最終目的は、社会のルールを守るということです。要は社会性のある子に育てることです。

ただしつけと称して、おしゃべりするな! ・ 静かにしろ! ・ 騒ぐな! ・ 駆けるな! ・ 座れ! ・・・ など、 指示命令しているだけではしつけになりません。また脅したり暴力を振るったりするのは、子供の自立心を奪ってしまうので気をつけましょう!   こんな時は、子供たちは従う振りをするようになるだけです。

子供の側にしつけを受け止める能力を養わないと、子供自身で問題解決する力が育ちません。そのためにも、親との(大人との)信頼関係を築くことが求められます。

信頼関係があれば、「自分のために注意してくれているのだ」という安心感が
(自分は大切にされているという) 生まれます。
つまり信頼関係が無ければ、しつけは出来ないということです。

このようにして育てられた子は、電車の中でも人に迷惑をかけるような行動はしません。幼稚園・保育園建設拒否問題も、子供の特性を理解してもらう努力と子供のしつけが正しく実施されれば、解決するのではないでしょうか?

こんなことを考えさせられた1日でした。



備忘録から (4)

PTAの会合などで話した時のメモです。

*「おしゃべりが多くて困る」という声を、よく耳にします。
 子どもが帰宅しておしゃべりしたくても、家族不在の家庭が多くなったからではないでしょうか?  会話ストレスが溜まっているのかも知れません。 (今は3分の1が不在家庭と言われる) お母さん・お父さん、子どもたちの話し相手になってあげてください。

*「食事のマナー・姿勢が悪い」と、嘆く親が多いようです。一家揃って食事をし、食事のマナーを話し合う(注意し合う)機会が少なくなっていませんか?  家族が揃って食事を楽しむ機会を増やしてください。

*「勉強しない・勉強嫌い」そんな訴えが増えてきました。
 本を読み・文を書き・絵を鑑賞し・名曲を楽しむ・・・ そんな情景が、家庭の中に見られなくなっているのでは?    学問や芸術を語り合う雰囲気が、 家庭の中に醸し出されるように工夫しましょう。子どもは、環境に適応しながら育って行きます。

*「今の子どもたちは ひ弱だ」と、よく言われます。
 自動車で連れまわしていませんか?  電車やバスで、子どもは立つように指導していますか?  食べ物の好き嫌いを許していませんか?  自分のことは自分でやるように教えていますか?  努力や我慢を体験させていますか?
ひとり立ち(自己確立)出来る子に育てるのが、親の務めです。

*みんなが仲良く・楽しく暮らすためには、 他を責める前に(あてにする前に)、少なくとも半分は自分に責任があると反省(自覚)するようにしましょう。そいう謙虚さを持つことが、これからの社会では益々必要になってきます。

*「桃李もの言わざれども 下自ずから蹊を成す」です。
 子どもは大人の言う通りには、なかなかなりません。でもするようには、すぐになります。

*大人は気づかないうちに、子どもの自信・希望・生きがい・・・ までを奪ってしまうことがあります。過干渉は禁物です。親は無くても子は育ちます。

*どんな子でも、他の子が真似できない光を持っています。大人がその光を無視すると、光はだんだん消えてしまいます。「玉磨かざれば光無し」ですが・・・

*子どもは十人十色、金は金なりに、銀は銀なりに、銅は銅なりに鍛えます。個性を大事に育てるということです。ただいずれの場合も、安易な方法を選んではなりません。「狭き門より入れ」です。

                                   備忘録から   ー終ー