幼児教育を語るひろば

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リンちゃん殺害事件に思う

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モミジの若葉 ( 2017, 4. 19 写す )


 花桜  まだ盛りにて  散りにけむ
      嘆きのもとを  思ひこそやれ

                                (成尋法師)


千葉県我孫子市でベトナム国籍の小3女児 レェ・ティ・ニキット・リン ちゃんが殺害された事件から、すでに4週間が経ちました。

リンちゃんは、これから何回も素敵な花を咲かせただろうに、わずか9年の短い歳月で散ってしまいました。ご両親の嘆きが思いやられます。

容疑者として逮捕された渋谷某は、リンちゃんが通っていた小学校の保護者会長でした。これを聞いた私たちの驚き・戸惑いは、言葉では言い尽くせません。

保護者会長と言えば、子供たちを守る最高責任者です。それが守るどころか殺めてしまうとは・・・   許せません !

リンちゃんが殺められたのは、荀子が説いた「性悪説」を証明するような事件です。子供たちに「 大人を信じるな ! 」 と、教える事件です。

荀子は、「人の性は悪、善は人がつくったもので本当は欲のかたまりだ。」 と言いました。だからこそ、「強制的な罰則が必要だ ! 」というわけです。

私たちは、まがりなりにも「人の性は善である」という孟子の教えを信じてきました。でも今回の事件で、胸を張って子供たちにそう主張することは難しくなりました。

「性善説」を諦めなくてはならないのでしょうか?

私たちは、殺害されたリンちゃんのことを 「 可愛そうだ ! 」 と思っています。容疑者の行為を憎んでいます。人間の性は、悪なのでしょうか?

然し私たちは、孟子が説いた 「 惻隠(あわれみの心) 」・「 羞悪(不善を恥じ憎むこと) 」・「 是非(善悪を正す) 」 の心情を持っています。人間の性は、やはり善であることの証です。


容疑者渋谷某の善性が失われて悪となった原因は、どこにあるのでしょうか?  彼の生育環境、あるいは生活環境の影響に因るのでしょうか?

万人に善なる性が備わっているという前提がなければ、今回のような事件の再発を防ぐことは難しいと思います。「性」は、肉体的なものだけではありません。精神的なものも含んでいることを、忘れてはなりません。

亡くなったリンちゃんのためにも、人の心を育てる活動に力を入れたいと思います。



近頃の若者は・・・

テレビを見ていたら、某会社の入社式に多くの親が付き添って参加していました。そう言えばだいぶ前から、大学の卒業式や入学式にも親が参加しているのが、話題になっています。

幼稚園や小学校ならまだ分かりますが、髭を生やした大男や結婚適齢期の女性が親に付き添われて入社式とは、後期高齢者と言われる我々年配者には理解し難い現象です。


キリンやシマウマは、生まれて1〜2時間もすれば、時速何十キロメートルで走り回ると言われます。その代わり、妊娠期間は350日ほどで、母体でしっかり育てられます。

ライオンやトラは、生まれた時は目も見えず耳も聞こえません。もちろん走り回ることなど出来ません。妊娠期間も100日ほどで、母体で十分に育ってはいません。でも親が猛獣ですから、外敵が近づいて来ないので安全です。

人間はどうでしょうか?  妊娠期間は280日前後もあり、キリンやシマウマに近いのです。 それならしっかり育っているかというと、生まれてからも世話が大変です。

生まれたばかりの赤ちゃんは、歩けないし食べ物を自分で食べることも出来ません。少なくても母親は、1年間は片時も目を離さずに育児に関わらなければなりません。

1年も経つとヨチヨチ歩きするようになりますが、だからもう独り立ち出来るか?  というと、そうではありません。社会生活に適応するようになるまでには、まだ十数年間はかかります。

人間 元々は手がかかるように出来ているので、入社式の付き添いも仕方ないのでしょうか?

それでも江戸時代以前は、10〜15歳で男子は「元服」 女子は「髪上げ(結髪)」して、大人の仲間入りをしました。今は20歳にならなければ、「成人」として認められませんが・・・

近頃の若者を見ると、肉体的な成長は早いが、精神的にはなかなか大人になれません。そんなことを言うのは、年寄りの冷や水でしょうか?

ついこの間、18歳以上に選挙権が与えられました。選挙権を得たということは、「独立した社会人としての自覚と責任において行動しなさい。」 ということなのです。

「独活の大木」 と言う諺があります。肉体的な成長が早く体だけが大きくなっても、何の役にも立たない若者ばかりが増えるのでは困ります。「山椒は小粒でもピリリと辛い」 例え体は小柄でも、中身だけは大きく優れた人物であって欲しいと願っています。

若者の頼りなさを嘆くのは、老人の悪い癖かも知れません。でも裏返せば、それだけ若い人たちへの期待が大きいのです。



春分の日 あれこれ

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公園で見つけた春  ( はり絵・義妹作 )


きょうは、春分の日らしい穏かな陽気でした。春のお彼岸の中日です。「暑さ寒さも彼岸まで」と、言われます。寒い冬が去って、いよいよ春の幕開けです。「彼岸」は仏語で、仏教では現世を「此岸」、悟り(涅槃)の境地を「彼岸」と言います。

太陽が真西に沈む日なので、仏教では極楽浄土は西方にあると教えます。日本の多くの家庭では、墓参りに出かけます。無信心な私も行ってきました。日本人の生活習慣になっています。

母が生きていた頃は、この日におはぎを作ってくれました。もち米のおにぎりを小豆でくるんでくれるのですが、時にはヨモギの新芽を入れた草餅の時もありました。春のお彼岸に作るのは 「ぼたもち」で、秋のそれは「おはぎ」と呼ぶと教わりました。

ぼたもちは、先ず仏壇に供えてお祈りしてから食べるのを許されました。自然と、宗教行事を大事にすることを習慣づけられたのです。

暦を見ると、年間を通して色々な行事があります。多くが、宗教と関わりのあることに気づきます。行事と宗教は、車の両輪のようなものです。車を動かすのは、季節です。

正月の諸行事は、新しい神様を迎えその年の豊作を願うと共に、一年間の息災を祈るためのものです。

節分の行事は、冬から春へと移り変わるのを祝うもので、農耕民族の日本人にとっては特に大事な行事です。

花祭り(灌仏会)は、お釈迦様の誕生日を祝うものですが、植物が生き生きと育つ時期と重なります。

盂蘭盆会は(祖先の霊を供養する仏事)7月13〜15日ですが、本来は旧暦で行われたものなので8月になります。実りの秋を迎える前の農閑期でもあるので、各地で盂蘭盆会に関わる行事が営まれます。

*ねぶた (8月1〜7日・青森)   *竿灯 (8月5〜7日・秋田)
*仙台七夕 (8月6〜8日)   *阿波踊り (8月12〜15日・徳島)
*大文字送り火 (8月16日・京都)
    などは有名。

欧米でも行事と宗教は、季節と関わって誕生していることがわかります。

イースター(復活祭)は、春分の日以後の最初の満月の後の日曜日に行われます。やはりこの時期に、生命は息吹くのです。

クリスマス(12月25日)は、北欧の冬至祭りに近い日です。日照の少ない長くて寒い冬ごもりの生活から目覚めて、いよいよ活動する時期と合わせたのだと思います。

春分の日を、1年の始まりとする国もあるようです。私も「こたつの生活から抜け出さなくては!」 と、心を引き締めました。



春が来た

   春が来た

 春が来た  春が来た
 どこに来た
 山に来た  里に来た
 野にも来た

 花が咲く  花が咲く
 どこに咲く
 山に咲く  里に咲く
 野にも咲く
           (以下略)
           
高野辰之 作詞    岡野貞一 作曲


IMG_3804_convert_20170312152911.jpg ラッパスイセン
IMG_3808_convert_20170312104142.jpg ヒマラヤユキノシタ
IMG_4283_convert_20170312155446.jpg クロッカス
IMG_4277_convert_20170312104628.jpg マンサク

 わが家の庭で ( 2017, 3. 12 )



弥生

🎎 ひな人形

亡妻が大事にしていたひな人形です。陶器製のミニひな人形です。


A windy March and rainy April make
a beautiful May.


風の三月と雨の四月が 美しい五月を作る

欧米の諺ですが、季節の特長をよく表しています。

ふと気づいたら、庭のマンサクの黄色い花がほころび始めていました。
バックの椿のつぼみも、だいぶ膨らんできました。

IMG_4265_convert_20170227144904.jpg 2017, 2. 28 写す

この地に居を構えて半世紀が経ちます。庭に何か木を植えたいと思って、造園
屋さんに相談したところ、このマンサクを勧められました。「 マンサクは日本各地に自生している。育てやすいし、縁起の良い植物だ。 」 と、いうわけです。

早春に 「 先ず咲く 」 ので、東方地方の人が 「 まんず咲く 」 と言ったのが、「 マンサク 」 になったと言われます。

黄金色の糸状の花が、稲穂のようにびっしり咲くので、 「 豊年満作 」 にちなんで 「 満作 」 と名付けたという説もあります。

種類も多く、 「 シナマンサク 」 と言われる種類は、前の年の葉が枯れても落ちないままで花をつけます。わが家のマンサクも、枯葉が多く残っています。

シナマンサクは、他のマンサクと交配して多くの園芸種を作っているそうです。多分わが家のマンサクも、シナマンサク系だと思います。

まんさくや  小雪となりし  朝の雨   秋桜子

「 春疾風 」と言えば、春に吹く突風のことです。「 はやて 」の「 て 」は、風の古語だそうです。最近の東京は雨が少ないので、春疾風に見舞われると、畑の土ぼこりが舞いこんで来るので大変です。 「 三月の風は、マムシを目覚めさせる。 」という諺もあるそうです。

それでも「 弥生 」とは、草木が元気に育つ様子のことです。また 「 風光る 」という言葉もあって、春の明るい光の中を爽やかな風が吹く様を表しています。

英語で3月をマーチ March   と言います。古代ローマの軍神 Marsni  に
由来します。

軍隊に関係ある神様ですから、行進という意味が生まれたようです。春分の日 (3月20日) も近くなりました。暑さ寒さも彼岸までです。行進曲に合わせて、元気で参りましょう !