幼児教育を語るひろば

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子どもらしさ

子どもとは、いったい何才から何才までを指すのでしょうか?

じゃれたり遊んだり喧嘩したり、いわゆる子どもらしさが発揮できる場合を考えると、こんな時期のことでしょうか?

現代っ子は、家に閉じこもってゲームに夢中か、塾に通って勉強に追われたりしています。そんな姿は、どう考えても子どもらしいとは言えません。

とは言っても今の世の中、外で遊ばせるのは危険が一杯で心配です。家でゲームをしているなら安心です。

おまけに社会は、益々学歴重視の時代です。自分の子どもが、学校の勉強について行けなくなったら大変です。それに、受験競争も盛んです。わが子が遅れてはいけないと、塾へ通わせるのも現代の親心です。


何れにしても子どもたちの生育環境は、あまり良好な状況とは言えません。教育界は元より、社会の色々な分野で歪みが生じています。

子どもたちから子どもらしさが失われつつある現状も、無理ありません。でも心配しています。


今頃は、ちょうど受験シーズンです。先日知人の F さんから、子どもの私立中学校の受験について相談を受けました。

「目的の中学校を受験するには、成績が足りない。」と、担任の先生から言われたので、どうしたらよいか? というわけです。

多くの私立中学校では、学業成績を中心に評価して、合否を決めるのが普通です。子どもたちの評価を、ペーパーテストに頼っている現状は、認めざるを得ません。

私は F さんに、「目的校以外で子どもの学力に合った学校を選ぶか、公立中学校に進ませるかするように。」と助言しました。

受験は、有名校を選ぶのではなく、自分に合った学校を選ぶのが基本だからです。公立中学校を勧めたのは、3年間の公立中学校生活の中で、自ら学ぼうとする意欲や態度を、じっくりと育てて欲しいからです。

公立中学校では、子どもに豊かな教育環境を提供して、学ぶことの楽しさや達成感を体得させるように努力しています。


現代は、生涯学習の時代です。子どもたちは、21世紀の社会を築くと同時に、そこで生きるためには何が必要か? 自らの力で、学び取らなければなりません。


今日子どもたちを取り巻く環境は、昔とずいぶん変わりました。合理化・ IT 化など、社会の近代化のため、子どもらしさが奪われてしまうのも実状です。

だから、子どもたちを責めることはできません。子どもたちを守る環境作りが、先決なのです。


今こそ家庭・学校・地域社会が、いっそう連携・協力して、子どもたちを悪しき環境から守るための具体策を講じなければなりません。

このまま放置しておくと、子どもたちから子どもらしさは、益々失われて行ってしまいます。



あなたはどう思うか?

アメリカ人気質を書いた本に、こんな一文がありました。

日本の子供たちは、意識的か無意識的かはともかく、親をあてにしすぎます。
親は親 子は子、と割り切るのがアメリカ人です。旅行で利用する航空機も、
親はファーストクラスだが子供は普通席で我慢します。

外食も親は着飾って有名レストランで豪華な食事、子供はカフェテリアでハンバーグという姿をよく見かけます。

オペラや演劇の鑑賞では、親は1等席で子供は天井桟敷と、別れ別れになっても誰も不思議に思いません。

アメリカ人のしつけで感心するのは、負け方上手というか、1度や2度の失敗や敗北にビクともしないように仕込む点です。



最近日本では、少子化の影響もあって、競争をあまり好まない傾向があります。負けて劣等感を植え付けるのは、可哀想だというわけです。

アメリカ人は、『人生で、最後まで敗北を経験しないなどということはあり得ない。むしろ早く負け方上手のくせをつけ、回復力の旺盛な人間に育ててやった方が、どれだけ幸せか!』と言います。


現職中、私も親からよく頼まれたことがありました。

「うちの子は、言うことを聞かないので、先生から叱ってください。」・「ゲームばかりやっていて、勉強しません。勉強するように、先生から注意してください。」・「好き嫌いが多いので、何でも食べるように先生から話してください。」・「テレビばかり見ていて、夜更かしで困ります。早く寝るように、先生から言ってやってください。」・・・ などと。

アメリカ人は、しつけの主役は家庭だと言います。自分の子はもちろん、近所の子が遊びに来て悪さをした場合でも、厳しく説教します。

学校の先生に上記のような相談をすることは、とても考えられません。


あなたはどう思いますか?



謹賀新年

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 わが家の正月飾り ( 2019, 1.1 )

 清少納言は、枕草子の冒頭で1年をこう説いています。

 春はあけぼの。やうやうしろくなりゆく山ぎは、すこしあかりて、
 むらさきだちたる雲のほそくたなびきたる。

 夏はよる。
 ・・・

 秋は夕暮。
 ・・・

 冬はつとめて。(つとめては早朝の意・冬は寒い)
 ・・・



 今日からまた1年がスタートします。昨年は災害の多い年でした。
 今年は平穏無事で、年末には清水寺の管長が「穏」と揮毫するよう
 念じています。


  めでたさも 中ぐらいなり おらが春
                         (小林一茶)

 一茶の「中ぐらいなり」には、他人任せという意味があるようです。
 彼は阿弥陀様を信仰していましたから、阿弥陀様任せということだと
 思います。

 私のような凡人は、「中ぐらい」は普通・並でということです。
 欲張らず、何事も普段通りに日常の事が運ぶよう 願っています。



 

朱に交われば赤くなる

赤色に触れていれば、自然にその赤い色に染まっていくと言われます。交際する友だちや環境によって、人は良くも悪くも感化されるのです。

幼稚園の「教育要領」でも、環境を通して行う教育活動を重視することが、大きな狙いになっています。

一口に環境と言っても、様々です。子どもたちにとっては、家庭や幼稚園・保育園での生活はもちろん、それを取り巻く人間関係や自然・社会の状況など、全てが環境です。

最近は情報化時代ですから、情報がもたらす環境も無視出来ません。テレビなどを通じて発信される人気アニメのキャラクターが、そのまま子どもたちの言語や行動になって現れるのを見ても、それがよく分かります。


大人は、子どもたちにどんな環境を用意してあげたら良いか?

私たち大人は、子どもたちの状況や欲求を捉えそれに対応した環境を用意しようとします。ともすると、物的環境が重視されがちです。でも幼児期は、何よりも人的環境(人間関係での心の触れ合いを重視した環境)を大事にして欲しいと思います。


「門前の小僧習わぬ経を読む」と言いす。寺の門前に住む子どもは、毎日読経を聞かされているので、自然に経文を覚えてしまうと言います。

人は生まれより育ちと言われるように、物的環境や常に接している周囲の人に感化されやすいのです。環境づくりの大切さを教えてくれています。


「うちの子は、あの子の影響で悪くなってしまった。」と、こぼすお母さんの声をよく耳にします。

でも考えましょう!  片思いでは、友だち関係は成立しません。友だちは、選ぶと同時に選ばれるということです。

「うちの子は、あの子と付き合うようになってから悪くなった!」ということは、相手のお母さんもそう言っています。

悪い友だちから誘われる要素が、わが子にもないか?  考えてみる必要があります。「類は友を呼ぶ」・「似た者同士」という言葉もあります。悪い友だちから遠ざけようとする前に、ぜひ考えて欲しいことです。

友だち関係には、「類似性の原則」・「接近性の原則」というものがあります。友だちのことを悪く言われると、自分のことを悪く言われたように思ってしまいます。

友だちのことを悪く言ったところで、友だち関係を断ち切ることは出来ません。自分でもあまり良くない友だちと思っているのに、断ち切るチャンスを逃してしまうことにもなり兼ねません。


人はいつでも、”分かってくれる人”を求めているのです。自分を選んでくれる人を、友人として選ぶものなのです。そこをよく理解して、友だち関係について子どもと話すようにしましょう。



成長は速い

「這えば立て、立てば歩めの親心。」と言います。子供の成長が早いのには、ビックリします。

生まれた時の赤ちゃんの体重は、平均すると約3Kg、身長は約50cmです。赤ちゃんは、生まれた頃は殆ど眠っているだけで、何も出来ません。

1〜2ヶ月頃には、体重もどんどん増えて行きます。1日平均30gくらいは増えます。3〜4ヶ月も経つと、体重は2倍になります。知恵もついてきて、手に触ったものを握って眺めるようになります。

5ヶ月頃になると、物をつかもうとして手を出します。お母さんが見えなくなると、泣き出します。

6〜8ヶ月になると、嬉しいことや悲しいことの感情表現がハッキリしてきます。9〜11ヶ月では、這い回ります。つかまって立てるようにもなります。11ヶ月頃から、伝い歩きもうまくなります。

1歳頃には、自我が芽生えてきますので、思うようにならないと、かんしゃくを起こします。周囲の事象に関心を示すようにもなり、恐怖心も出てきます。

「ウマウマ・マンマ・パパ・ママ・・・」などと、赤ちゃん言葉を発するようになります。


生まれたばかりの赤ちゃんは、1年も経つとこんなに成長します。もちろん、発達には個人差があります。成長の個人差は、心配無用です。

子供たちの1年間の成長ぶりは、その後も驚くほど早いのです。

ところで心の成長は、その速さがなかなか見えません。 どんな素質・個性があるのか? 特に、長所は何か? 分かりにくいのです。

でも焦ることはありません。長所も確実に成長しています。ただ、どんな長所を持っているのか? 早く見つけてあげることが大事です。そして、それを活かさなければ、宝の持ち腐れです。

玉磨かざれば光なしで、長所を伸ばすには修養・努力が必要です。
「人学ばざれば道を知らず」です。


金平糖というお菓子があります。丸い砂糖菓子ですが、表面にツノがいっぱいあります。普通ツノは短所のように思われがちです。

でも金平糖は、そのツノを取って丸くすると、単に小さな砂糖の塊になってしまいます。ツノは、金平糖を美味しいお菓子に見せるための大事な装飾です。
短所が、長所になっています。

さらにツノを上手に利用して金平糖を重ね集めると、もっと大きな丸い金平糖が出来ます。角を金平糖の長所と考えれば、小さな金平糖が大きく成長して行くのです。


ところでどんなに立派な人でも、短所の無い人はおりません。金平糖のように、短所をカバーして長所に変えるように心がけましょう!


付け足しますが、人々が平和で仲良く暮らすためには、他人の短所を責める前に、自分の短所を反省して、お互いに協力することが大事です。


身体の成長が早いように、修養・努力を積めば、心もどんどん成長して行くのです。