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幼児教育を語るひろば

幼児教育を語るひろば

孟宗竹のように


 ご近所の孟宗竹林 ( 2018,11.15 写す )

ご近所に、孟宗竹林を所有される旧家(以前は農家)があります。
毎年春になるとタケノコが生えて、お裾分けしてもらっています。

孟宗竹は中国が原産のようですが、日本各地で育っています。本来温暖な地を好む植物ですが、北海道でも栽培されていると言いますから、寒さにも強いようです。

和名の孟宗(モウソウ)は、中国の三国時代(180〜280年頃)に登場した呉の国の孝子「孟宗」にちなんで名付けられたと言われます。

孟宗は役人になり、県令にまで出世しました。冬のある日、母親に好きなタケノコを食べさせようと思って竹林を探しましたが、冬ですからタケノコはありません。

孟宗は天を仰いで、タケノコが見つかるように祈りました。すると目の前の竹林に、タケノコがニョキニョキと生えてきました。孟宗の親孝行のご褒美に、きっと神様が願いを叶えて下さったのでしょう。
と、こんな逸話が伝えられています。

孟宗竹のタケノコは美味で、市場に出荷されるタケノコの殆んどがこれです。孟宗竹は、日本の竹の中でも最も太くて丈夫です。竹材として利用される大部分を、孟宗竹が占めています。伐採の適期がちょうど今頃(10〜12月)で、日本では年間200万束の竹材が生産されます。


話は変わりますが、子供の成長はよく竹の成長に例えられます。子供たちの成長の様子を観察すると、発達段階ごとに竹のような節目が出来ます。一節ごとに、次の成長に耐える身体的・精神的 体づくりが、完成して行きます。

子供たちは、発達のそれぞれの段階で、身体も心も鍛えられているのです。
もし栄養不足や運動不足などで、鍛え方が足りないと、身体はもちろん、ものの考え方や心の優しさも育ちません。

でも竹林の竹も、外形的には成長しているように見えても、形ばかりの節が出来、質はもろくちょっとした風が吹いても、また雪が降っても倒れてしまうものがあります。子供たちの成長も、これと同じです。

強い節目が出来て、風雪にも耐えるたくましい孟宗竹となるように、愛情を込めて子供たちを育てましょう!



失いたくないもの

季節は晩秋ですから、北国からは雪の便りが届く時期でもあります。これから年末にかけて、日本でも様々な行事が営まれます。作物の収穫を感謝する行事などは、世界各地で催されます。

11月23日は、勤労感謝の日です。昔は「新嘗祭」と呼ばれ、天皇がその年の新米を神に捧げ、収穫に感謝しました。農業国日本としては、重要な行事の日でした。

似たような行事は、アメリカやカナダでも行われます。「サンクス・ギビング・デー」がそれで、祝日になっています。

特にアメリカでは盛んで、11月の第4木曜日がその日です。カナダでは第2月曜日が祝日になっています。

アメリカに移住した開拓民は、困難にもくじけず荒地を耕し、農耕に励んで農作物を収穫出来たことを神に感謝しました。この日は七面鳥とカボチャのパイを食べる風習があります。


11月には、「酉の市」が3回あります。初酉を一の酉(1日)、次を二の酉(13日)・三の酉(25日)と呼びます。

三の酉まである月は、火事が多いと言われます。寒くなる季節ですので、火の用心を心がけるようにと注意しているのでしょう。

「酉の市」は大鳥神社(鷲神社)に由来する行事です。足立区花畑にある鷲大明神(鷲神社)近辺の農民の収穫祭が、発端だという説もあります。


日本古来の国民的行事も、近頃はマスコミが伝える行事として知る程度になりました。直接参加したり体験することも、少なくなりました。残念です。子どもたちも、親が教えなければ関心を持ちません。


「故きを温ねて新しきを知る」、孔子の言葉「温故知新」を分かりやすく読みくだしたものです。「昔のことをよく調べて、そこから新しい知識や道理を発見しなさい。」と言うことです。


いま日本の家庭では、伝統的な行事をどう扱っているのでしょうか?

親孝行は「母の日・父の日」のプレゼントで済ませ、助け合いは「赤い羽根募金」で終わりとしていないでしょうか?


益々多様化し忙しい現代ですが、古い行事を大切にしたいと思います。伝統的な行事には、子どもたちがそれを体験することによって、成長するための栄養がたくさん詰まっています。

大人になった時に、それが物事を考え判断する基礎になるのです。私たちの生活の中で、失いたくないものです。


これから七五三・忘年会・クリスマス会と、楽しい行事が控えています。でも年賀状を書いたり、すす払いや大掃除をしたり、他にも冬至や年越しの行事などが、年末にかけてめじろ押しです。

伝統行事を活かして、家族皆んなで有意義な生活を心がけましょう。



体力づくり

「天高く馬肥ゆる秋」と言います。空が爽やかに澄み切った秋が訪れると、
気候の良さに食欲も増して、馬も元気にたくましく育ちます。

秋は、自然と食欲が進む季節です。同時に、体力づくりの季節でもあります。


生まれたばかりの赤ちゃんは、腕に抱かれるほど小さく、自分ではお母さんの乳を飲むことも出来ません。体も自由に動かせません。

それが1年も経つと、物につかまって自分の思うところへ行ったり、「ウマ
ウマ」などと片言で話したりするようになります。

3歳頃になれば、言うことを聞かなくなり、自分勝手な行動をするようになります。要求が通らなければ、ひっくり返って抗議したりするようになります。

5〜6歳になると、知恵もついて自分で考えて行動します。自我意識も芽生え、運動能力・運動神経も発達してきます。走ることも、リズムに合わせて
歩くことも出来るようになります。

友だちと遊べるようになり、遊びのルールも分かってきます。いわゆる第一
反抗期も卒業します。


今頃は、幼稚園でも外遊びが盛んな時期です。私が勤めた園でも、鉄棒・雲梯・登り棒・タイヤブランコ・二輪車・スクーターなどが奪い合いでした。
鬼ごっこ・縄跳び・かけっこ。ボール遊びなども、賑わっていました。

幼児期は身体も柔軟で、自分の体をうまく使いこなすことが出来ます。体力づくりは、この時期に遊びを通して効果的に行われます。体力作りの出発点なのです。

そして「出来た!」という喜びを支えに、自らを鍛え耐える力を身に付けることが出来ます。

体力の基礎となる巧緻性(自分の体を自分の思うように巧みに動かす力)・敏捷性(すばやく体を動かす力)などは、遊びの中で得た素朴な喜び・楽しみを基にして培われます。


子供たちの体力づくりの場は、幼稚園や学校以外でもいっぱいあると思います。どうかそんな場や機会を、いっぱい見つけてあげて下さい。

最近はゲーム遊びなどで、子どもたちは屋外で遊ぶ機会が少なくなりました。そのため、子どもたちも十分に体を動かすことがありません。

幼児の体力づくりは、外遊びが第一の条件です。遊びを通して活動意欲を満足させる体験の積み重ねが、体力づくりには欠かせません。いまが、その絶好の季節なのです。


ただ注意しなければならないのは、事故です。幼児の死亡原因の第一は、事故死です。特に交通事故・墜落事故・傷害事故が多いので注意しましょう。

でも、事故を怖がって遊びを制限してはいけません。日頃から、安全教育を心がけましょう!



天分と努力

人は、それぞれ天から与えられた素晴らしい才能や素質を持っています。

「囊中の錐(のう中のきり)」という言葉があります。嚢は袋のことで、袋の中に錐を入れると錐の先端が袋を破って突き出ることです。

才能や能力を持っている人は、どこにいてもその才能や素質が自ずと現れ、いつか世の中に認められるのです。


テレビの報道番組を見ていたら、広島県の土石流被災地の現状が放映されていました。まだ完全復興には至らないようですが、人々が一生懸命に後片付けをしている姿が紹介されました。

不謹慎かも知れませんが、私が驚いたことは、土砂で埋め尽くされた場所に、もう緑の雑草が芽生えていることでした。

土砂のすき間に溜まった水を活用して、葉を茂らせていたのです。生き物は皆このように自分の生命を、与えられた環境の中で生かして、成長し 繁殖し 栄えて行くのです。


人間もそれと同じように、どんな環境でも持って生まれた才能や素質は、必ず芽を出し 成長して花を咲かせ、実を結ぶようになります。

しかも人間は、天分に加えて努力という他の生物には無い力を与えられています。努力は、天分を2倍にも3倍にも活かす力を持っています。


子供たちが持っている天分は、多様です。陰に隠れていて、見えにくいものもあります。時間が経たなければ、現れてこないものもあります。

これはダメだけど あれなら他人をリードすることが出来る、というものもあります。ですから、焦らずじっくり構えて、子供たちが持っている天分を見極めてあげましょう。

そして、その天分を活かす努力を励ましてあげて下さい。「玉磨かざれば光なし」です。どんなに才能や素質があっても、努力しなければ 大成することはありません。


子供たちを「宝の持ち腐れ」として放置しないように努めるのが、大人の役目です。



思いつくままに(2)

「働き方改革」は、安倍政権の目玉政策の一つです。

それに伴って、文科省は教師の働き方改革について触れています。
こんな通知が出ています。

「学校における働き方改革に関する緊急対策の策定並びに学校における業務
改善及び勤務時間管理に係る取組の徹底について」

この中で学校における業務の改善について、次のような案が示されています。

{基本的には学校以外が担うべき業務}
 ① 登下校に関する対応
 ② 放課後から夜間などにおける見回り、児童生徒が補導されたときの対応
 ③ 学校徴収金の徴収・管理
 ④ ボランティアとの連絡調整
{学校の業務だが、必ずしも教師が担う必要のない業務}
 ⑤ 調査・統計等への回答等
 ⑥ 児童生徒の休み時間における対応
 ⑦ 校内清掃
 ⑧ 部活動
      (以下略)

そこでこれらについては、特に教育委員会が留意して取り組むべき業務改善の項目だとしています。

「児童生徒と共に!」、というのがわが国の長年培ってきた教育スタイルです。それを否定するような提案ですから、現場がスンナリと受け入れるのは
極めて難しいことと思います。


文科省は、学校の実態をどれほど把握しているのでしょうか?
改善の手段・順序を、具体的にどう進めようとしているのでしょうか?
何よりも、教育とは何か? 根本をどう考えているのでしょうか?

もし ①・②・⑥・⑦・⑧ に教師が関わらなければ、子どもと教師の関係が
希薄になって行くのは自明の理です。


学校における「働き方改革」というのは、単に業務の分担を減らせば解決する
というものではありません。


昨日の朝日新聞の声欄に、「教員の変形労働制案は朝三暮四」という投書が
ありました。

文科省は教師の1日あたりの勤務時間を延長し、代わりに夏休みなど学校休業中に休暇を確保するようにと提案しているのです。

投稿者は、こう言っています。

先生方にきちんと休暇を付与するという点は賛成である。だが、多忙化の根本は、1教員あたりが受け持つ児童・生徒数が多すぎ、オーバーワークになっていることだと私は考える。根本の解決をしないで、「変形案」導入するのは、「朝三暮四」に過ぎないのではないか。


私も文科省の「学校における業務改善案」に、疑問を抱くひとりです。