幼児教育を語るひろば

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忖度 (森友学園問題)

森友学園の問題で、「忖度」という言葉が話題になっています。森友学園の小学校設置認可をめぐり、財務省が学園側に有利となるような忖度をしたかということです。

国会で安倍首相は「そのような忖度は、絶対にしていないことは明らかだ!」と、繰り返し答弁しています。

大阪府の松井知事は、日本維新の会の総会で 「安倍首相は、忖度があったと
はっきり言うべきだ。」  と、述べています。 そして、 「 忖度には、 良い忖度と
やってはいけない忖度がある。」と言います。


「忖度」 とは、他人の気持ちを推し測ることです。「忖」 は人の心を表し、「度」 はそれを測ることです。人の心を推し測るということは、言うは易く行なうは難しです。

勝手に人の心を忖度するのは、かえってその人のためにならない結果を招くことになりかねません。やってはいけない忖度です。

悪智慧に長けている人は、都合よく忖度してもらうように奸智を働かせることさえあります。森友学園の籠池理事長が、そうだったのかどうかは分かりません。でも今回の問題には、やってはいけない忖度が働いたような気がするのは
拭えません。

100万円の寄付問題をはじめ今回の事件では、誰かがウソをついているのでしょう。うまくその場はごまかせても、後からバレてくるのがウソです。

「 1つのウソを通すためには、20ものウソを工夫しなければならない。 」 と、 スウィフト は言います。

一方で忖度を防ぐために、智慧のある人・優れた才能を持っている人は、むやみにそれを人に見せびらかしたりしないと言います。つまり、能ある鷹は爪を隠すのです。

「最悪の敵は、誉めそやす者なり」と、言います。今回の事件の背景には、森友学園の天皇中心の国家主義を基本とした教育理念に、賛同した安倍首相夫妻や多くの政治家の関与があります。

褒められたこと 賛同されたことで、籠池理事長も舞い上がったことは確かなようです。しかしそれが高じて真実が分からなくなり、気づいた時には四面楚歌、支援者たちがサッさと身を引いてしまったのです。

卑怯者は、自己の過失の言い訳をします。潔い人は、必ずそれを人に告白します。子供たちもこの森友学園問題に関心を持っています。1日も早く解決されるように願っています。


卒業は出発点

卒業式の式辞で 「卒業は出発点」 と、話したことがあります。

英語で卒業は graduation と言いますが、grade には「階級」の意味があります。さらに graduate には、次に変化するという意味もあります。つまり、次の階級に進むこと、言い換えれば出発することです。

でも人生は、卒業式だけが出発点ではありません。毎日毎日が出発点のつもりで、進んで行って欲しいと思います。


以前京都の大仙院で頂いた資料に、こんな言葉がありました。

    今こそ出発点

 人生とは毎日が訓練である
 わたくし自身の訓練の場である
 失敗もできる訓練の場である
 生きているを喜ぶ訓練の場である

 今こん幸せを喜ぶこともなく
 いつどこで幸せになれるか
 この喜びをもとに全力で進めよう

 わたくし自身の将来は
 今この瞬間 ここにある
 今ここで頑張らずに いつ頑張る

             (京都大仙院 尾関宗園)



ドストエフスキー(1821〜1881年)は「われわれが不幸なのは、自分が幸福なことを知らないからである。」と、言っています。真の幸福は、豊かな自分の心の中にあるのです。

「頑張る」ということは、「自ら省みて直ければ、千万人といえどもわれ行かん! (孟子)」 の心です。 今こそ出発点です。 力を尽くせば、成らざることは無いの
です。



春分の日 あれこれ

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公園で見つけた春  ( はり絵・義妹作 )


きょうは、春分の日らしい穏かな陽気でした。春のお彼岸の中日です。「暑さ寒さも彼岸まで」と、言われます。寒い冬が去って、いよいよ春の幕開けです。「彼岸」は仏語で、仏教では現世を「此岸」、悟り(涅槃)の境地を「彼岸」と言います。

太陽が真西に沈む日なので、仏教では極楽浄土は西方にあると教えます。日本の多くの家庭では、墓参りに出かけます。無信心な私も行ってきました。日本人の生活習慣になっています。

母が生きていた頃は、この日におはぎを作ってくれました。もち米のおにぎりを小豆でくるんでくれるのですが、時にはヨモギの新芽を入れた草餅の時もありました。春のお彼岸に作るのは 「ぼたもち」で、秋のそれは「おはぎ」と呼ぶと教わりました。

ぼたもちは、先ず仏壇に供えてお祈りしてから食べるのを許されました。自然と、宗教行事を大事にすることを習慣づけられたのです。

暦を見ると、年間を通して色々な行事があります。多くが、宗教と関わりのあることに気づきます。行事と宗教は、車の両輪のようなものです。車を動かすのは、季節です。

正月の諸行事は、新しい神様を迎えその年の豊作を願うと共に、一年間の息災を祈るためのものです。

節分の行事は、冬から春へと移り変わるのを祝うもので、農耕民族の日本人にとっては特に大事な行事です。

花祭り(灌仏会)は、お釈迦様の誕生日を祝うものですが、植物が生き生きと育つ時期と重なります。

盂蘭盆会は(祖先の霊を供養する仏事)7月13〜15日ですが、本来は旧暦で行われたものなので8月になります。実りの秋を迎える前の農閑期でもあるので、各地で盂蘭盆会に関わる行事が営まれます。

*ねぶた (8月1〜7日・青森)   *竿灯 (8月5〜7日・秋田)
*仙台七夕 (8月6〜8日)   *阿波踊り (8月12〜15日・徳島)
*大文字送り火 (8月16日・京都)
    などは有名。

欧米でも行事と宗教は、季節と関わって誕生していることがわかります。

イースター(復活祭)は、春分の日以後の最初の満月の後の日曜日に行われます。やはりこの時期に、生命は息吹くのです。

クリスマス(12月25日)は、北欧の冬至祭りに近い日です。日照の少ない長くて寒い冬ごもりの生活から目覚めて、いよいよ活動する時期と合わせたのだと思います。

春分の日を、1年の始まりとする国もあるようです。私も「こたつの生活から抜け出さなくては!」 と、心を引き締めました。



受験勉強

昨夜10時過ぎ、JR吉祥寺駅北口バス停で終バスを待っていたところ、二人連れの中学生の会話が耳に入ってきました。彼らは、学習塾の数学の問題について話し合っていました。話の様子から彼らは今年度受験するのでは無く、来年度受験するようです。

今年度は受験も終わった頃なので、学習塾は今頃暇だと思っていましたが、どうやら思い違いのようです。

学習塾の目的は、生徒が受験教科の知識を効果的に蓄え、それを必要に応じて受験に利用出来るようにすることです。つまり、受験教科の内容に関わる知識を豊富に蓄えさせることです。

確かに学習塾で勉強すると、知識は蓄えられ、専門化が進み、知識量は豊富になります。でも、子供たちの生活時間はどうなっているのでしょうか?   学校の勉強と学習塾の勉強は、相互に関連し合っているのでしょうか?

関連無ければ、両者の学習はその殆どが深く理解されないまま、あるいは片方が身につかないまま、コマ切れの知識習得になっているのではないでしょうか?

そうなると、 せっかくの勉強も転移不能、 あるいは発展不能に陥る心配があります。

ルソーは「 エミール 」 の中で、12〜15歳の時期の子供にふさわしい教育を次のように述べています。

 12〜15歳は少年時代で、体力も充実してくるのであって、この時期こそ勤労と教訓と学問の時期である。しかし、それまでの感覚を観念に変化させるのは科目を教授することによってではなく、自然現象に注目させることによってである。地理を学ぶ場合のエミールの出発点は、彼が住んでいる町と田舎の別荘であり、また近くの河川や太陽の位置による方角の定め方などである。また磁力についての知識を得るには、エミールに手品師が水盤に浮かんでいるロウ細工のアヒルを巧みに動かすのを観察させなければならない。
 このように12歳から15歳という最も知力が活動する時期においても、教科書はほとんで用いないで、もっぱら経験によって学ぶのである。この時期の少年に推奨する唯一の書物は、ロビンソン・クルーソーである。
 このようにしてエミールは、肉体と精神が共に訓練され、相互に補い合うことが必要で、そのためには晢学者のごとく思考し、農夫のように働かねばならない。エミールの知識の量は少ないが、その知識は本当に彼自身のものであり、中途半端なものは全く存在しないのである。


子供たちに、知識詰め込み教育の愚を説いてもわかりません。それより親たちにルソーの教育論を知って欲しいと願っています。

学習塾での受験勉強が、子供たちの知的能力の発達に役立っていないとは言いません。入学試験にも役立つことでしょう。でも受験が終わったら、せっかく蓄えた知識も忘れ去れてしまうのも事実です。

この時期の子供たちが最もよく学習するのは、自分の必要性や目の前にある事象への興味関心です。塾帰りの子供たちの様子を見て、それらが彼らの生活から離れてしまわないかと心配になりました。



春が来た

   春が来た

 春が来た  春が来た
 どこに来た
 山に来た  里に来た
 野にも来た

 花が咲く  花が咲く
 どこに咲く
 山に咲く  里に咲く
 野にも咲く
           (以下略)
           
高野辰之 作詞    岡野貞一 作曲


IMG_3804_convert_20170312152911.jpg ラッパスイセン
IMG_3808_convert_20170312104142.jpg ヒマラヤユキノシタ
IMG_4283_convert_20170312155446.jpg クロッカス
IMG_4277_convert_20170312104628.jpg マンサク

 わが家の庭で ( 2017, 3. 12 )